研究課題/領域番号 |
12J08983
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木村 政樹 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2012 – 2013
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2013年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2012年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 知識人 / 文学史 / 社会主義 / マルクス主義 / 概念史 / メディア |
研究概要 |
当該年度では、戦前・戦中期の知識人論と文学史を中心とした研究を行なった。特に、昭和初期の明治文学研究の諸状況に注目した。また、前年度に続いて、戦後の知識人論と文芸批評についての研究も行なった。 その結果は、すでに3つの論文として発表している。まず、ひとつめとして、「有島武郎」という固有名詞を取り巻く知識階級概念の様相を分析したものが挙げられる。これによって、大正期知識階級概念の特質を明らかにした。次に、平野謙のデビュー作とされる戦前期の批評を対象に、「インテリゲンツィア」概念について考察した論考がある。ここでは、当時の明治文学研究の文脈において、知識人論と文学史がもった意義を明確化した。また、戦後批評については、知識人論と深く関わる「アクチュアリティ」概念について、茂木謙之介・西田桐子と共同研究を行ない、連名論文を発表した。これに加えて、すでに掲載が確定している私個人の論文として、純文学論争における平野謙の小説アクチュアリティ説を考察したものがある。この論考では、平野謙の「インテリゲンツィア」概念についても論じている。以上の成果から、戦前期、および戦後あ知識人論と文学史の具体的な様相が明らかになった。また、戦中期についての調査も順調に進んだため、これについては今後発表していく予定である。 以上の研究の進展によって、近代日本の知識人論と文学史の形成と展開について、約半世紀にわたる包括的な見取図を描くことができた。また、知識人言説と他の諸言説の関わり合いについても明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
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