研究課題
特別研究員奨励費
本研究では、空間分解能とスペクトル分解能にトレードオフがあるハイパースペクトル画像とマルチスペクトル画像から、両者の長所を併せ持つ融合データを生成する光学センサ融合手法に関する研究を行った。光学センサ融合による高解像度ハイパースペクトル画像生成の実用化を目指し、①光学センサ融合に最適な装置関数の設計と、②航空機撮影による実証実験を実施した。①光学センサ融合に最適な装置関数の設計前年度の研究結果から、2つのセンサの相対波長応答関数が融合データのスペクトル精度に大きな影響を与えていることが明らかになった。そこで、本年度は、相対波長応答関数と融合データのスペクトル精度との関係性を、シミュレーションデータを用いて解析し、最適な設計点の存在を示した。これは、光学センサ融合に最適な装置関数の設計指針を示す新たな知見である。②航空機撮影による実証実験ハイパースペクトルセンサとRGBカメラを航空機に搭載し、航空機撮影実験を実施した。これまでに開発した光学センサ融合のソフトウェアにより、可視・近赤外域で、ハイパースペクトル画像の空間分解能を10倍向上させることに成功した。本実証実験では、地上で同期計測した反射スペクトルと、融合データのスペクトルを比較することで、融合データのスペクトル精度を定量的に評価した。空間分解能向上に伴い、劣化スペクトルを復元できることを実証した。航空機撮影による光学センサ融合の実証は世界初の試みであり、本実験の結果から、光学センサ融合の実用化に向けた見通しが得られた。
(抄録なし)
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IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing
巻: 52巻 号: 2 ページ: 1430-1437
10.1109/tgrs.2013.2251349
IEEE Journal of Selected Topics in Applied Earth Observations and Remote Sensing
巻: 6巻 ページ: 419-426