研究概要 |
本研究は機械学習を利用して一枚の二次元顔画像から三次元顔画像を生成することを第一段階目の目的としている. 今回使用する機械学習では多くの学習データを必要とする. 2013年度, 本研究は前年度から作成を進めていた顔画像データベースの拡張を進めるとともに, 三次元復元手法の開発を第一に研究活動を遂行した. 顔画像データベースについては被験者の顔画像を数百枚取得し, それぞれについて形状のキーポイントを示す特徴点の付与作業を進めてきた. データベース構築は今後も進めていく予定である. また, 三次元顔画像復元に使用する機械学習法についても開発を進めた. 研究に応用した手法のうち代表的なものでは主成分分析, 独立成分分析, Sparce Codingなどがある. 一枚の顔画像から表情変化を含む三次元顔画像を復元する際には例えば正面と傾き30度の顔画像, もしくは真顔と表情顔(笑顔等)の顔画像の対応付けが必要となる. 復元実行時には一枚のテスト顔画像から姿勢や表情を変化させた顔画像の推定を行う為, それらを連結させた枠組みの概要を作成させた。現段階では最も一般的な主成分分析や, その発展として独立成分分析を用いてこの枠組みの精度評価を行っているが, 誤差約2mmでの形状生成を実現しており, 従来法以上の成果となった. 本研究では三次元復元の途中段階として多視点顔形状の推定処理を行うが, これについて後述の学術誌へ論文を投稿し, すでに掲載されている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2013年度, 本研究は昨年度より開始したデータベースの拡張を進めるとともに, 三次元復元手法の大枠を完成させ, 平均誤差が約2mmの精度での三次元復元を達成した. さらに, 同様の技術を利用して肌テクスチャの復元でも一定の成果を挙げることができた. また, これに併せ研究に必要な要素技術の学習を進めてきたので, 今後はこれを用いて研究を進めていきたい.
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