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遺伝暗号リプログラミング法を活用したペプチドナノ構造体の翻訳合成

研究課題

研究課題/領域番号 12J10054
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 機能物質化学
研究機関東京大学

研究代表者

藤田 大士  東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2012 – 2014
研究課題ステータス 採択後辞退 (2012年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2012年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード脂質二重膜 / MEMS / 膜タンパク質 / ペプチド
研究概要

生体膜は、一般にペプチドやタンパク質、核酸といった分子量の大きく親水性が高い物質を透過させない。膜透過性を目指す医薬品開発においては、これが非常に大きな障害になっている。当研究室では、多様な人工アミノ酸をtRNAに結合させる「フレキシザイム」技術、そしてこれを基盤としたペプチドの翻訳合成・修飾・スクリーニングに関する総合技術「RAPIDシステム」を開発している。もし、このRAPIDシステムのスクリーニングプロセスに、膜透過性に対する選択圧を加えることができれば、ペプチド創薬の開発は大きく加速することになる。そこで私は、将来的なRAPIDシステムへの統合を踏まえつつ、新規のマイクロアレイ化した人工脂質二重膜の作製技術の開発を行った。基板上に大量に人工脂質二重膜を集積する技術はこれまでに確立されておらず、本手法の開発は多方面にも大きな影響を与えると予想される。
脂質二重膜のマイクロアレイ化へのアプローチとして、ガラス基板上にフォトリソグラフィ技術を用いて、疎水-親水のパターニングを行い、その各パターン上に平面脂質二重膜を形成することを目指した。ガラスデバイス上にフローセルを組み、フローシステムを用いて平面脂質二重膜を作成した。各種条件を検討した結果、水溶液→油溶液→水溶液の順に適した流速で展開することにより、これまでにない高効率で人工脂質二重膜を作製できることが明らかになった。この人口脂質二重膜に、αヘモリシンを導入したところ、αヘモリシンのチャネルを通って蛍光色素が拡散して行く様子が観測され、今回作製した脂質二重膜が、天然の膜タンパク質が活性を持つのに十分な、精度の高い均質な膜であることが示された。本系は、天然リン脂質分子を用いることができ、また界面活性剤に対しても十分な安定性を持つことがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画を達成する上でまず重要となるのが、今回報告した人工脂質二重膜の安定的な形成である。今回、この要素技術を疎水一親水パターニングを行ったガラスデバイスを用いることにより達成できた。今後、このデバイス上に大量生成した平面視質二重膜を用いて、研究を展開していく予定である。

今後の研究の推進方策

今後の研究としては、今回開発した人工脂質二重膜のマイクロアレイを活用し、2つの方向へ展開する予定である。ひとつは、安定性の高い脂質二重膜ガラスチャンバーの利点を活用した膜タンパク質の定量的活性評価。もうひとつは、大量のチャンバーを利用した、ペプチドの膜透過性の評価の方向である。これに関しては、最終的にはデバイス上でのペプチドライブラリのセレクションへと繋げて行きたいと考えている。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Protein encapsulation within synthetic molecular hosts2012

    • 著者名/発表者名
      D. Fujita, K. Suzuki, S. Sato, M. Yagi-Utsumi, Y. Yamaguchi, N. Mizuno, T. Kumasaka, M. Takata, M. Noda, S. Uchiyama, K. Kato, and M. Fujita
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 3 号: 1 ページ: 1093-1093

    • DOI

      10.1038/ncomms2093

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2013-04-25   更新日: 2024-03-26  

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