研究課題/領域番号 |
12J10187
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 独立行政法人国立がん研究センター (2013) 奈良女子大学 (2012) |
研究代表者 |
鈴木 麻衣 独立行政法人国立がん研究センター, 研究所, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 白血病 / NES / 融合遺伝子 / 小胞輸送 / EGF |
研究概要 |
染色体転座により生じる融合遺伝子CALM-AF10のCALM領域による新たな白血病発症メカニズムの解明を目指し、以下の研究成果を得た。これまでにCALMの核外移行シグナルNESと推定される配列の変異体を作製し、CALM-AF10は大部分が細胞質に存在するのに対し、CAIM-AF10のNES機能を消失させた変異体(CALM^<NES4A>-AF10は核に局在すること、CALM^<NES4A>-AF10導入骨髄細胞はCALM-AF10で認められる増殖付与活性が消失し、Hoxa遺伝子群やMeis1遺伝子の発現上昇が認められなかったことから、増殖付与活性にはCALMのNESが必要であることを発見していた。さらに、CALMのNES配列のみを付加したAF10 (NES-AF10)を作製したところ、この変異体がCALM-AF10と類似の局在パターンを示したことから、CALMの機能的なNES配列を特定した。このNES-AF10を導入した骨髄細胞ではCALM-AF10が有す増殖付与活性が認められ、Hoxa遺伝子群およびMeis1遺伝子の発現が上昇していた。そこで、CALM-AF10およびNES-AF10を導入した骨髄細胞をマウスに移植した結果、CALM-AF10およびNES-AF10が白血病の発症を示したことから、白血病の誘導にCALMのNESが必要十分であることが明らかとなった。またNES-AF10陽性白血病マウスは、CALM-AF10陽性白血病マウスと同様な症状を示すことを確認している。以上の結果より、CALM-AF10になることでCALMのNESを獲得し、CALM-AF10が細胞質に存在するあるいは細胞質と核内の間を移行することで、相互作用を示す因子の機能に影響を及ぼし、白血病の誘導に起因するというCALM-AF10のNESによる新たな白血病誘導モデルが示唆された。
|
今後の研究の推進方策 |
(抄録なし)
|