研究課題/領域番号 |
12J10846
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 名古屋大学 (2013) 東京大学 (2012) |
研究代表者 |
千代田 幸治 名古屋大学, 大学院創薬科学研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2012 – 2013
|
研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2013年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 全合成 |
研究概要 |
N-メチルウェルウィットインドリノンCイソチオシアナートは、微小管の重合阻害作用を有しており、ビンブラスチンのような抗癌剤に対する耐性を獲得したものに対しても有効であるという非常に興味深い生物活性を有している。そのため、新たな坑癌剤としての期待も高く、様々な類縁体の合成を可能とする合成経路の確立は必要不可欠である。そこで私は、独自の合成計画による本化合物の合成研究を行っている。 私は、分子内辻-Trost反応による連続する4級炭素の構築を鍵反応とし、合成研究に着手したが、種々の検討の結果、エノラート酸素原子からの環化が優先し、目的の炭素-炭素結合を形成することは出来なかった。 そこで、新たな合成計画として、分子間Diels-Alder反応を利用し、連続する4級炭素の構築を行うこととした。4置換オレフィンを有するクマリンを合成し、Danishefsky-KitaharaジエンとのDiels-Alder反応を行ったところ、反応は円滑に進行し、連続する4級炭素の構築に成功した。しかし、endo、exoの選択性が低く、ジアステレオマーの混合物であった。そこで、様々な検討を行ったところ、3置換オレフィンを有するクマリンとDanishefsky-KitaharaジエンとのDiels-Alder反応は加熱するのみで円滑に進行し、ほぼ単一のジアステレオマーとして生成物を与えた。その後、ラクトンα位をメチル化することで、目的としていた連続する4級炭素の構築に成功した。現在、天然物に向けた合成を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
標的化合物の合成において、鍵としていた連続する4置換炭素の構築に成功した。Diels-Alder反応と、続くアルキル化により、所望の立体化学を有する連続する4置換炭素を構築した。
|
今後の研究の推進方策 |
現在までに構築している骨格を元に、官能基変換を繰り返すことで天然物へと導くことが出来ると考えている。後は、種々の反応条件を検討することで、天然物を合成する。
|