配分額 *注記 |
503,100千円 (直接経費: 387,000千円、間接経費: 116,100千円)
2004年度: 71,500千円 (直接経費: 55,000千円、間接経費: 16,500千円)
2003年度: 118,300千円 (直接経費: 91,000千円、間接経費: 27,300千円)
2002年度: 122,200千円 (直接経費: 94,000千円、間接経費: 28,200千円)
2001年度: 191,100千円 (直接経費: 147,000千円、間接経費: 44,100千円)
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研究概要 |
2002年よりフラーレン,ナノチューブの大量合成が企業化され,ナノテクノロジーの中核技術としてますます注目されている.フラーレンやカーボンナノチューブなどの炭素クラスターそのものの性質は相当程度解明されたといえるが,それらの材料としてのポテンシャルを高めるためには,「化学修飾炭素クラスターの精密合成化学」の研究を展開することが必須である.本研究の目的は,炭素クラスター同士の複合体,炭素クラスターと有機分子,金属,生体分子などとの複合体を,炭素共有結合形成を鍵にして高効率・高選択的に作り出すことである.その結果,次世代の材料科学,ナノテクノロジーや医学に資する新しい物質科学を創成できると同時に,精密合成化学,触媒化学など基礎化学分野での新発見が期待できる. 本年度は,機能性炭素クラスター分子合成の取りまとめとして,五重付加型フラーレン誘導体およびアミノ化フラーレン誘導体の工業製品レベルの大量供給の方法を確立した.また,フラーレン誘導体からさらに修飾して得られるフラーレン-遷移金属錯体についてもいくつか代表的なものについては簡便に大量合成を行う方法を開発した.さらに,官能基化されたフラーレン遷移金属錯体や多核のフラーレン-遷移金属錯体を合成する手法も確立し,今後,電子デバイスへの実用化に向けた研究を展開することが可能となった.新しい分子集合の様式で液晶性を示す炭素クラスター複合体液晶分子(シャトルコック液晶分子)についても,より液晶相を発現させやすく,種々の誘導化が簡便な第二世代のシャトルコック分子を大量合成を可能にする研究を行った。また,金属内包フラーレンイオン種の種々の反応(ケイ素化反応,カルベンとの反応,ジアゾ化合物との反応など)について研究を行い,得られる化合物の反応性と物性を調査した.
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