研究課題/領域番号 |
13002001
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
物理系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大塚 孝治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20201379)
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研究分担者 |
下浦 享 (下浦 亨) 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10170995)
梶野 敏貴 国立天文台, 理論研究部, 助教授 (20169444)
水崎 高浩 専修大学, 法学部, 助教授 (50251400)
本間 道雄 会津大学, コンピューター理工学部, 講師 (40264569)
板垣 直之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70322659)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
523,900千円 (直接経費: 403,000千円、間接経費: 120,900千円)
2005年度: 20,800千円 (直接経費: 16,000千円、間接経費: 4,800千円)
2004年度: 57,200千円 (直接経費: 44,000千円、間接経費: 13,200千円)
2003年度: 167,700千円 (直接経費: 129,000千円、間接経費: 38,700千円)
2002年度: 143,000千円 (直接経費: 110,000千円、間接経費: 33,000千円)
2001年度: 135,200千円 (直接経費: 104,000千円、間接経費: 31,200千円)
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キーワード | 殻模型 / モンテカルロ殻模型 / 不安定核 / 核力 / 魔法数 / pf殻 / 殻進化 / エネルギー準位 / 原子核構造 / 不安定原子核 / テンソル力 / エキゾチック原子核 / 核子間有効相互作用 / 三角形の原子核 / 量子カオス / N=34魔法数 / シェルギャップ / ガモフテラー遷移 / ナトリウム / 核子間相互作用 / 並烈計算機 / G行列 |
研究概要 |
本研究計画では、モンテカルロ殻模型を中心とした量子多体理論により不安定核を含む広範な原子核の系統的、統一的研究を遂行し、量子多体系としての原子核の未知の構造を明らかにし、原子核における核力の効果を探るのを基本目的とした。さらに、不安定核で現れてくるであろう新しい多体秩序を解明していくことを目指した。量子多体系の数値シミュレーションに必要な演算用CPU232台から成る並列計算機を整備し、様々な原子核について研究した。モンテカルロ殻模型の特徴を活かし、他ではできない様々な計算を行った。その結果、例えば、陽子数Zが10前後の原子核では、長く信じられてきた中性子数N=20魔法数が消え、代わりにN=16という新しい魔法数が現れてくるメカニズムの解明とそれによる原子核のエネルギー準位やモーメントへの影響の定量的な評価、さらにそのような魔法数の入れ替えが起こる範囲の予言を行った。pf殻原子核に対する最初の統一的な記述に初めて成功し、ガモフテラー遷移の計算及びそれらの天体核物理への応用も行った。質量数が130前後の重い原子核のエネルギーレベル、電磁遷移やモーメントの計算が可能になり、初めて理論計算を行い実験データを説明できた。3角形をした原子核の発見、などにも成果があった。また、テンソル力による殻進化の発見、さらにそれの帰結として不安定核の構造が核力で大きく変わることを示した。70本の原著論文(掲載決定のものを含む)が出版され、トップクラスの学術誌にも多くの論文が掲載された。国内外の研究グループとの共同研究が発展しつつあり、78回の招待講演を含む国際会議で多数の成果発表も行って世界の研究活動に貢献している。研究の発展と多様化に対応して、若手研究者の育成も行い、計画完了時には国際シンポジウムを開催した。
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