研究課題/領域番号 |
13002003
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
物理系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
保立 和夫 東京大学, 大学院・工学系研究所, 教授 (60126159)
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研究分担者 |
何 祖源 東京大学, 大学院・工学系研究科, 研究拠点形成特任教員(常勤形態)
山下 真司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40239968)
HE Zuyuan The University of Tokyo, School of Engineering, Lecturer
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
191,100千円 (直接経費: 147,000千円、間接経費: 44,100千円)
2003年度: 49,400千円 (直接経費: 38,000千円、間接経費: 11,400千円)
2002年度: 57,200千円 (直接経費: 44,000千円、間接経費: 13,200千円)
2001年度: 84,500千円 (直接経費: 65,000千円、間接経費: 19,500千円)
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キーワード | スマート材料・構造 / 光通信ネットワーク / 分布型光ファイバセンサ / 光ファイバセンサ / 光コヒーレンス制御 / 防災・危機管理技術 |
研究概要 |
本研究は当初計画に沿って順調に進展するとともに、一部申請内容に整合した新しい課題でも成果を挙げた。第1サブテーマ「誘導ブリルアン散乱の局在発生技術による完全分布型高空間分解能光ファイバ歪センシング技術」に関しては、動的歪監視機能を実現して、57Hzのサンプリング速度を達成した。高層ビルモデルの加振実験で、多点同時動的歪センシング機能を実証した。また、サブmmのコンクリートクラックの発生検出にも成功した。本技術は、cmオーダ分解能・動的センシング・ランダムアクセス機能を具備した唯一の技術である。振動時に材料の塑性限界を超える歪が加わっている様子も観察でき、種々の診断アルゴリズムを開拓する基盤を構築した。誘導ブリルアン散乱発生用のポンプ・プローブ光間周波数差を半導体レーザの直接FM特性にて時分割発生させる技術も実現し、システムの簡素化に成功した。光パルス併用による測定レンジ拡大技術を計測器メーカと共同開発した。高次ブリルアン散乱をも発生できる光ファイバを活用して、両散乱ピーク周波数の変化から温度と歪を同時計測する技術に関しても基礎実験に成功した。低コヒーレンス干渉計構成による空間分解能の向上技術も提案し、基礎データの取得に成功した。 第2サブテーマ「光波コヒーレンス関数の合成法による完全分布型光ファイバ側圧センシングシステム」に関しては、空間分解能を40倍向上させて20cmとし、シンプルな系も提案・稼動させた。 第3サブテーマ「光ファイバ加入者網診断システム」では測定レンジ拡大法の性能向上が図られ、5Km遠方の1Km範囲での反射光を約10cmの空間分解能で分布測定することに成功した。 第4サブテーマ「痛みの分る材料・構造・通信網のための関連センシング技術」では、光波コヒーレンス関数の合成法による同一ブラッグ波長FBGセンサの多重化技術を開発し、100Hzでのランダムアクセス多点動的センシングにも成功した。多波長発振レーザによる高感度FBGセンシングシステム、光波コヒーレンス関数の合成法によるEDFダイナミックグレーティングの特性合成技術、光ファイバ振動分布センシング技術、能動モード同期レーザ技術による高感度センシング技術でも性能向上と機能解析が進展した。これら研究により、痛みの分る材料・構造・通信網の為の斬新な光ファイバ神経網技術を種々提供することができた。
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