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HMG-Iが誘導するDNA構造変形の異方的スピン相互作用による精密解析

研究課題

研究課題/領域番号 13014208
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関北陸先端科学技術大学院大学

研究代表者

楯 真一  北陸先端科学技術大学院大学, 新素材センター, 助教授 (20216998)

研究分担者 島原 秀登  北陸先端科学技術大学院大学, 新素材センター, 助手 (40313704)
研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードNMR / 化学シフト異方性効果 / 残余双極子効果 / 異方的スピン相互作用 / 液晶利用
研究概要

本年度は、HMG-1により誘導されるDNA構造変形を定量的に決定するための前提となる化学シフト異方性テンソル由来の分子配向依存的な化学シフト変化の観測技術の確立と、蛋白質の^<15>N核が持つ異方性テンソル値を確定する技術の確立に焦点を絞り、以下のような研究成果を得た。
1)異方的スピン相互作用を利用した^<15>N化学シフト異方性テンソル値の定量的決定
昨年度まで開発してきた、bicelleが共存した蛋白質溶液に対してマジック角試料回転を適用することで異方的スピン相互作用を制御する技術を利用して、本年度は分子配向依存的な^<15>N化学シフト変化の定量的な観測を実現した。また、その値に基づいて溶液中蛋白質から^<15>N化学シフト異方性テンソル値を決定した。その値は、Δσ=-158.6ppm,η=0.14,β=18.8となった。この値は、固体NMRで決定されている値と近いが、溶液中蛋白質のスピン緩和解析から得られた値Δσ=-170ppmとは異なる値である。この違いは緩和解析法では正しい値の評価ができないことを意味する。
2)TROSYシグナルの分子配向依存的シフト変化のみから分子配向軸の決定
1の研究成果を受けて、分子配向依存的な等方的化学シフト変化は、分子構造が既知の場合には、NH結合軸と共にペプチド面に固定されたCSAテンソル軸の変化から十分な精度予測することができることが確認できた。このことを利用して、TROSYシグナルの変化だけから残余双極子効果を測定する方法を開発した。実際にTROSYシグナルの分子配向変化により誘導され^<15>N化学シフト変化から、分子配向軸を決定し、従来法により決定された値と比較したところ、最大3度のEuler角の違いで両者の結果は一致し、この残余双極子観測法が十分実用的であることを示した。この方法の実現により、従来のIPAPスペクトルに基づく残余双極子観測法では解析できない100kDaを超える蛋白質であっても、残余双極子観測が可能にできる。これにより、巨大蛋白質中での、基質結合によるドメイン間の配向変化などのアロステリック構造変化をNMRにより定量的に追跡することが原理的には可能である。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshida, T., Uchiyarna, H.Shimahara, H., Kobayashi, Y.: "Solution Structure of the Ribosome Recycling Factor fom Aquifex aeolicus"Biochemistry. 40. 2387-2396 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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