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構造・機能相関に基づくアクチン調節タンパク質コフィリンの作用メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 13014223
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関(財)東京都医学研究機構

研究代表者

森山 賢治  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (00250217)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード細胞運動 / 細胞骨格 / アクチン / コフィリン / デストリン / ADF / ゲルゾリン / 構造・機能相関
研究概要

コフィリンは、細胞運動に重要なアクチン結合タンパク質で、G-アクチンにもF-アクチンにも1:1まで結合し、アクチン線維を切断、及び線維の(-)端での脱重合を加速する。コフィリンが側面結合するとアクチン線維の捩れが著しく増強され、これが線維切断の原因と目されている。様々な証拠から、コフィリンはその主要なα-ヘリックスでG-アクチンのサブドメイン1とサブドメイン3との間に結合すると考えられる一方で、そのF-アクチン結合様式や線維の捩れを増強する分子機構は不明であった。本研究では、ブタ・コフィリン変異体の解析を通してその問題解決を図った。その結果、以下のようなアクチン線維結合様式と線維切断機構が浮かび上がってきた。コフィリンは、Ser-120を含む主要なα-ヘリックスで線維内アクチン分子の(+)端側に結合するとともに、Ser-94を含むループ部分でその1つ(+)端側のアクチン分子にも結合する(この両方の結合が線維側面との結合に必須である)。後者ループ部分は、結合初期にはアクチン分子の表側(外側)に位置するかも知れないが、続いてアクチン分子の裏側(内側)に移動して安定な結合を形成するものと思われる。この結合に伴い、コフィリンのN末端近傍と上記ループ部分とが上下のアクチン分子を線維軸の回りに互いに逆向きに押すことになり、線維の捩れが増強されると考えられる。線維の切断は、コフィリン結合型線維と非結合型線維とのどっちつかずの不安定な捩れをしている箇所で起こるのであろう。一方、アクチン線維の(-)端での脱重合加速作用は、コフィリンの主要なα-ヘリックスとN末端部分とが(-)端の(或いはその隣りの)アクチン分子に結合することによって成され、上記ループ部分の寄与は小さいと考えられる。また、本研究の過程で、コフィリンのアクチン線維切断活性が細胞の生育にとって必要不可欠であることも判明した。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 藍沢広行: "Phosphorylation of cofilin by LIM-kinase is necessary for semaphorin 3A-induced growth cone collapse"Nature Neuroscience. 4巻,4号. 367-373 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 畠中秀樹: "アクチン線維を切断するコフィリン・ファミリーとゲルゾリン・ファミリー"蛋白質・核酸・酵素. 46巻,13号. 1943-1949 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 森山賢治: "Human CAP1 is a key factor in the recycling of cofilin and actin for rapid actin turnover"Journal of Cell Science. (印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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