研究課題/領域番号 |
13015209
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田代 啓 京都大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (10263097)
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研究分担者 |
高橋 淳 京都大学, 医学研究科, 助手 (10270779)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | HIVウイルス / エイズ脳症 / 脳神経 / ウイルス受容体 / 神経幹細胞 / 標的細胞 / CXCR4 / CCR5 |
研究概要 |
HIV-1は、脳内でどのような細胞に感染するのか、神経幹細胞に感染するのかを明らかにするため、我々は、FGF-2とEGF依存性のヒト中枢神経幹細胞の系を用いて解析を進めてきた。この系では、血球系由来のマクロファージとマイクログリアおよび内皮細胞は出現しないため、アストログリアや諸タイプのニューロンに対するHIV-1ウイルス感染の動態を解析するのに適している。(1)ヒト中枢神経幹細胞には、CD4、CXCR4、CCR5の発現は認められること(RT-PCR)、(2)ヒト中枢神経幹細胞には、NL432(X4)、BAL(R5)の感染成立は認められないこと(培養上清中RT活性)を確認した。さらに(3)神経幹細胞から分化した神経細胞では感染が成立するかどうか、(4)また神経幹細胞や分化した神経細胞へ、ウイルス吸着とエントリーのステップをバイパスして実験的な遺伝子導入(トランスフェクション)そのものが成立するかを検討した。 神経幹細胞ならびに分化誘導後細胞にNL432(X4)およびBaL(R5)を10^1-10^5TCID50を感染させた。ウイルス感染後、3日目ごとに培養上清を回収し、RT活性を測定した。その結果、ヒト神経幹細胞へのNL432(X4)、BaL(R5)感染は認められないことに加え、さらに分化させた状態においても両ウイルスの感染は成立しないことが明らかとなった。神経幹細胞ならびに分化誘導後細胞への遺伝子導入の効率を調べるために、pCMX、pCMX-lacZ、NL432(X4)plasmid、JR-FL(R5)plasmidを用い、FuGENEにてトランスフェクションした。 neurosphereを形成するヒト神経幹細胞へも、さらに分化誘導後の神経細胞へも導入できる条件を最適化して、遺伝子導入しても感染成立しないことを明らかにした。
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