研究課題/領域番号 |
13018221
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金 文京 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60127074)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 全元散曲 / 老乞大 / 西遊記 / 散曲 / 全明散曲 / 董解元西廂記 |
研究概要 |
本研究において以下の成果をあげた。 (1)『全元散曲』のデータベース 元・明代の散曲は、『全元散曲』および『全明散曲』にほぼ網羅されており、この両者が基本的資料となる。本研究ではまず『全元散曲』をコンピューター入力し、データベース化をはかった。 (2)口語語彙の研究 散曲の解釈においてもっとも大きな障害となるのは、その言語的難解さである。散曲に用いられた多くの口語語彙は、その特異さゆえに従来、散曲の研究を困難なものとしてきたのであり、散曲研究の進展のためには、まず口語語彙、特に現代の特殊なその用法の解明が必須である。本研究ではこのような元代口語研究の一環として、口語を用いた元代の文献の代表的なもののひとつである朝鮮の高麗時代に作られた元代中国語の会話教科書である『旧本老乞大』の訳注を、言語学者と共同で作成した。発表成果一覧にあげる『老乞大』がすなわちそれである。 (3)散曲の解釈 散曲もしくはそれと同形式の元雑劇の歌詞が、古典詩歌もしくは小説の解釈に寄与する例として、ふたつの研究を行った。ひとつは元雑劇に複数みえる「黄泉無旅店、今夜宿誰家」という句が、古典詩歌の中でどのように用いられ、それが古典詩歌の同様の句を含む詩の解釈にどのように役立つかを論じた。また明代中期の人、王磬の散曲「廟転五方」によって、明代の小説『西遊記』成立事情を推論した。
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