研究課題/領域番号 |
13018231
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
小林 道夫 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10137177)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 古代思想 / アリストテレス / 17世紀思想 / デカルト / 認識論 / 存在論 / 形而上学 / 自然学 / 形面上学 |
研究概要 |
前年度に引き続き、特に、アリストテレスの体系とデカルトの体系を取り上げ、上記のテーマについての調査研究をおこなった。そこでアリストテレスの体系については、前年度と同様、ギリシア哲学の専門家である山口義久大阪府立大学教授の助力を仰ぎながら、前年度の成果を補う仕方で、特に、その存在論、学問論、形而上学、自然学の理解の深化に努め、デカルトの体系との比較のための調査研究を続けた。デカルトの体系については、前年度からの、『精神指導の規則』と『省察』の認識論とアリストテレスの認識論との比較研究をさらに押し進めるとともに、今年度は、とりわけ、『哲学の原理』において体系的に展開されているデカルトの自然学をアリストテレス自然学の批判的解体という観点から検討した。この検討を介して、デカルトは、この書物では、『世界論』と違って、アリストテレス批判を表立っては展開していないが、その内容は『世界論』の内容を大規模に拡大し体系化したものであって、それ自体がアリストテレスの自然学を全体的に排除するものとなっていることを確認しえた。そこで、これらの前年度から今年度にわたる考証学的研究を踏まえて、デカルトにおいてアリストテレスの体系がいかに継承されかつ解体されるに至ったかということの全体的な解明をおこない、それを1)『精神指導の規則』におけるアリストテレスの学説の批判と継承、2)『世界論』と『哲学の原理』におけるアリストテレスの自然学の解体、3)『省察』におけるアリストテレスの認識論と形而上学の解体、という主題のもとにまとめて、その成果を研究班の研究成果報告書に「デカルトにおけるアリストテレスの学説の継承と解体-17世紀におけるアリストテレスの体系の継承と批判の一側面-」という題の論文として収めた。
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