研究課題/領域番号 |
13019204
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中西 裕樹 京都大学, 人文科学研究所, 助手 (30324700)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 言語学 / ミャオ・ヤオ諸語 / ショオ語 / 中国の少数民族 / 消滅の危機 / 緊急調査 |
研究概要 |
本年度は、前年度に引き続きショオ語海豊方言の現地調査(二回、合計五週間)を行い、語彙の記述・意味分析および文法の分析を進めた。このほか、映像資料として現地の結婚式の様子をビデオで記録した。これは言語資料としても民俗資料としても非常に貴重なものであり、将来ウェブ上で公表したいと考えている。 本年度の成果としては以下の三点が挙げられる。 一、民話資料:前年度に現地のショオ語話者と協同してショオ文字を作成したが、このショオ文字とIPAによって記述した民話四篇を、A03班の「論集3』に「〓語海豊方言故事四則」(中国語)として発表した。この民話四篇は、日本での発表以前に現地でプリントの形で配布してみたところ、資料が民話であり、ショオ文字が中国人が慣れ親しんでいるピンインに基づいていることから、ショオ族の子どもたちも喜んで読んでいた。今後はさらに多くの民話をショオ文字によって記録して、ショオ語民話集を出版したいと考えている。 二、語彙集:およそ五千語の語彙をショオ文字とIPAにより記述して、京都大学人文科学研究所より『〓語海豊方言基本詞彙集』(中国語)として出版した。三年間をかけ、同じ語彙を複数の人に何度も尋ねることによって、記憶の彼方に消えかけていた語彙を発掘することもあった。本書もショオ文字を用いており、現地のショオ族の人々も参照することができるので、今後のショオ語保存に向けての一助となることが期待される。 三、現地情報の発信:本特定領域研究のホームページの「現地情報コラム」欄に「犬を先祖にもつ人たち」として発表した(http://www.nihongo.aichi-edu.ac.jp/〜kitano/A03/nakanishi.html)。
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