研究概要 |
情報テクノロジーの使用や学習の実態を見るなら,メディア・情報教育に関して重要なことは,ローカル・コミュニティにおけるインフォーマルな知識の共有やリソースへのアクセスを支援する方法やツールをデザインすることだということになるであろう.こうしたことから,本研究では,平成12年の研究と同様に,大学のコミュニケーション・ツールや認知的道具のインタフェース・デザインのための専門教育のコースにおいて,情報テクノロジーの専門的使用に関するインフォーマルなコミュニケーションやリソースへのアクセスのあり方がどのようなものかを組織的に調査した.さらに,具体的にインタフェースをデザインするという活動中心のカリキュラムを編成し,また,専門的研究方法やメディア使用上のティップスを蓄積,共有を容易にするツールをデザインした. 平成13年度には,さらに,いくつかの仕事場におけるコンピュータ・ツールの使用やデザインのあり方を調査し,コンピュータ・ツールをデザインするために,それを用いる仕事の理解およびツールを仕事の中で用いる人々とどのようにリンクできるかが重要であることを明らかにした.このようにして,実際の現場でのコンピュータ・ツールのデザインのためには,コンピュータ技術を超えて,それを用いる活動の理解が必要である.こうした結果は,大学レベルの情報教育のカリキュラムの作成のための基礎的なデータを提供するであろう.
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