研究課題/領域番号 |
13020202
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田邉 鉄 北海道大学, 情報メディア教育研究総合センター, 助教授 (30301922)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 外国語教育 / CALL / WBT / コラボレーション / チャット |
研究概要 |
当初の目的であった、外国語学習者の羞恥心を取り除き、バーチャルなコミュニケーション活動を、リアルなコミュニケーション能力に結びつける試みは概ね達成された。授業に参加した学習者からは、「文字チャットは顔が見えないので、リラックスして学習に取り組める」「クラスの友達と話すのが楽しい」と、肯定的な評価を多く得た。また、年度末の定期試験で、卓越した成績は見られなかったものの、不合格者は他クラス平均の約半数であった。文字ベースのチャットを授業の中心に据えることで生じると思われた、音声訓練の不足は、本研究の範囲では大きな問題とはならなかった。入門段階の学習者に良質の音声教材を提供することの効果を疑うものではないが、それよりもいかに多くの時間中国語に係わったか、どれだけ積極的に取り組めたかが、成績評価を左右しているように見える。初級学習者のストレスを軽減し、モチベーションを維持・向上させることには成功していると言えるだろう。 一方、コンピュータを使うことに由来する問題もいくつか見られた。学習者には、コンピュータに不慣れな者もいる。特に中国語のローマ字入力は、パソコンを使いこなしている学習者にとっても難しかったようだ。そもそも「中国式ローマ字」は、それ自体入門期の学習項目の一つであり、学習者は複数の課題が同時に与えられているように感じ、ストレスとなる。この問題に対処するため、システムに、関連する単語を次々と選ぶことによって文の作成を支援するツールを付け加えた。ツールの評判は良く、入力の手間を省くだけではなく、語義から解放されることで、かえって文を構造的に理解できるようになった。
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