研究課題/領域番号 |
13021210
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
磯部 彰 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (90143841)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2004年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2003年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 教派系宝巻 / 故事系宝巻 / 普覆週流五十三参宝巻 / 党家 / 弘陽教 / 経帖装 / 黄天道 / 民間秘密宗教 / 北京城 / 北京経舗 / 蘇州経舗 / 南京経舗 / 明代宗教研究 / 明清民間宗教文献 / 永楽北蔵 / 正統道蔵経 / 司礼監 / 経舗 / 呉暁鈴旧蔵刊宝巻 / 嘉靖年間の出版文化 / 中国社会科学院 / プリンストン大学 / 銷釈木人開山宝巻 / 以呂波分書目 / 『普覆週流華厳五十三参宝巻』 / 『華厳経』入法界品 / 『観薬王薬上二菩薩経』 / 黄天道・円頓教 / 五十三仏名 / 二郎宝巻 / 孟姜女宝巻 / 泰山娘娘宝巻 |
研究概要 |
明清時代以来、宝巻は民間秘密宗教の経典として見られて来た。そして、反体制の出版物であったがゆえに、原刻本は多く禁書とされたため、写本や清末民国の重刻本が残るにすぎず、出版文化史からは研究しにくい分野であった。 しかし、実際に、中国やアメリカに残る明代の宝巻を調査すると、古宝巻は教派系と呼ぶ民間宗教経典と故事系と称する民間文学作品に大別され、明代前期以前は教派系宝巻が主流であったことが判明した。本計画研究の、前半2年間は、明代及び清初の教派系宝巻の原刻本の所在調査とその書誌研究に重点を置き、従来知られてはいなかった『普覆週流五十三参宝巻』という黄天道の教派系宝巻を発見し、その内容及びその製作者が華北の宣府(宣化県)出身で、出版は北京城内にあった経舗の一つ、党家に依託したことを明らかにした。 後半2年の研究では、明刊教派系宝巻を刊行した版元の性格について分析を行なった。明代の宝巻は、かなりの種類が北京城内で出版され、版元は党家などの経舗が受け負い、施主は弘陽教の宝巻などが巻頭に記すような皇妃・宮女、皇親・官僚、或は、地方の地主や郷紳などが資金を提供しつつ、各教派の宗教活動を支援していたらしいことがわかった。経舗では、北蔵などの官版も印刷を受け負っていたので、宝巻と官版宗教経典とは版本としての体裁も似通うか、同類に属していた。つまり、版元から宝巻の性格を考えた時、明代から清初にかけて、経帖装の教派系宝巻は、王朝の出版統制の網にはかからず、禁圧されることになるのは、清の雍正時代以降のことであった。
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