研究課題/領域番号 |
13021233
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 金沢美術工芸大学 |
研究代表者 |
高橋 明彦 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 助教授 (00264573)
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研究分担者 |
丹羽 謙治 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (40264460)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 藩版 / 和刻本漢籍 |
研究概要 |
本研究は、日本近世の出版文化・機構における藩版の意義を解明することにある。そのために全国的な書誌学的悉皆調査を行うべく、その準備段階として、先行研究を集約し、藩版書のタイトル・リストを作成することが、第一の目標であった。 タイトル・リストは、番号、藩名、書名、読み、員数、編著者、刊年、蔵版記事、分類、東条琴台『藩版書目』の記事、『國書總目録』の記事、等の項目からなり、コンピュータでデータベース的に入力・統計処理される。 本年度は、昨年度の成果に継続して、基礎的な先行研究である笠井助治『近世藩校に於ける出版書の研究』をもとにこのタイトル・リストを精査した。笠井氏の著作は、現在最も網羅的な藩版研究と思われてはいるが、まだまだ遺漏もあり、また書誌学的観点からの調査が全くなされていないため書名の認定、員数の数え方・刊年・蔵版主の認定などにも恣意的な面が有った。 本年度の成果の2点目として。藩版書に多い和刻本漢籍については、網羅的な研究として長沢規矩也『和刻本漢籍分類目録』がある。これは書誌学的に、版の異同も含めて調査した優れたものである。本年度は特に、この成果も、藩版書の研究として読み替えた。 3点目は、『國書總目録』の成果を加えて、当該藩版書の所在情報をほぼすべてデータベース化しおえた。また、国立公文書館、金沢市立図書館、架蔵本などに所蔵の藩版書を中心に、実際の書誌データも試行的に採り始めたところである。 基礎研究という性格上、すぐに論文としての成果には結び付きにくいが、03年度中には一部の特定事例的な藩版について研究論文を執筆する予定である。
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