研究課題/領域番号 |
13022206
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
伊藤 雅英 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (30150874)
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研究分担者 |
原田 建治 筑波大学, 物理工学系, 講師 (30312820)
谷田貝 豊彦 筑波大学, 物理工学系, 教授 (90087445)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 分子シンクロ / BZ反応 / 空間パターン / フィルター / 高分子 / 液晶 / 光情報処理 |
研究概要 |
BZ(ベローゾフ・ジャボチンスキー)反応は、その反応サイクルで酸化と還元を繰り返すことにより、自励的なリズムと空間パターンを形成する化学反応として知られている。BZ反応においては、硫酸水溶液中で金属触媒を介してマロン酸が臭素酸によって酸化される。光感受性を持たせるため、金属錯体として一般にルテニウム錯体が用いられる。また、これらのリズムや空間パターンは、その反応系の物質の吸収スペクトルに一致するエネルギーの光を照射することにより、別のリズムやパターンに移行することが知られている。これまで、BZ反応を用いた光情報処理については、単純な画像記録、輪郭強調しか報告されていない。我々は現在までに、液晶や高分子材料を用いた光学フィルターの設計を行ってきた。本研究では、BZ反応の周期性(リズム)と2次元性(空間パターン)を生かし、光情報処理素子としての光学フィルターへの応用を検討する。BZ溶液による空間パターンの特性を計測し、非線形フィルターへの適応性を検討した。蒸留水に濃硫酸と臭素酸を適量加えさらに臭化ナトリウムを加え、透明になった後に、フェロイン溶液を加え刺激を与え化学反応波を作り、空間強度パターンを解析した。図1に空間強度パターンの一例を示す。周期的なピークが確認できる。図2に時空間強度パターンのフーリエ変換を示す。これらから、化学反応波の伝播速度と周期を計測した結果、波長4mm、伝播速度78μm/s程度の化学反応波で光学フィルターへの応用に適していることを確認した。
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