研究課題/領域番号 |
13022225
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
北野 博巳 富山大学, 工学部, 教授 (40115829)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ポリペプチド / 自己組織化単分子膜 / 分子認識 / サイクリック・ボルタンメトリー / イニファーター / 水晶振動子微少重量測定 / サイクリックボルタンメトリー |
研究概要 |
複数の外部刺激に応答する高機能センシング材料の開発を目指し、生体分子の有する特異的な分子認識能、高効率触媒能と、人工材料で実現されている環境・情報応答機能の有機的な連携が試みられている。本研究では、ポリペプチドおよびポリマー集積膜を金属表面に自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayer、SAM)として構築し、界面における情報応答と触媒機能の制御を試みた。 ポリマー集積膜は、分子中にジスルフィド基を有するイニファーターを用いて調製した3-アクリルアミドフェニルホウ酸-N, N-ジメチルアクリルアミド共重合体(P(DMAA-co-APBA))により構築した。P(DMAA-co-APBA)は、水溶液において、下限臨界溶液温度(LSCT)を有しており、さらに、酸・塩基および糖などの添加(外部刺激)により、LSCTの変化が観測された。これは、フェニルホウ酸の酸解離平衡の変化によるものと考えられる。また、サイクリック・ボルタンメトリー(CV)による検討から、P(DMAA-co-APBA)は、金基板上にポリマー集積膜として構築されうることが示された。このP(DMAA-co-APBA)-SAMは、溶液中における温度応答性(LSCT)を保持したまま構築されており、また、糖類および糖タンパク質と特異的に結合することが、CVおよび赤外高感度反射吸収法(IR-RAS)により確認された。 ポリペプチド集積膜は、アスパラギン酸プロテアーゼの特異的阻害剤であるスタチン誘導体(Boc-Val-Val-Sta(ethyl)およびBoc-Val-Val-Sta(n-hexyl))を調製しSAMとして金電極上に構築した。このポリペプチド集積膜の界面においては、標的としたペプシンおよびHIVプロテアーゼの特異的吸着現象がCVおよびIR-RASを用いた検討から確認され、タンパク質検出素子としての有効性を示した。
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