研究課題/領域番号 |
13022226
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
辻 彰 金沢大学, 薬学部, 教授 (10019664)
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研究分担者 |
玉井 郁巳 東京理科大学, 薬学部, 教授 (20155237)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | トランスポーター / 消化管吸収 / ゼノバイオティックス / 生体防御 / 小腸上皮細胞 / P-糖タンパク質 / 薬物体内動態 / 異物排泄 / 薬物代謝酵素 / 消化菅分泌 / 発現変動 / 定量PCR / 体内動態 |
研究概要 |
本研究は、オリゴペプチド、有機アニオンおよび有機カチオン系薬物を輸送する一次性(ABC)トランスポーターおよび二次性のトランスポーターが、生体外異物(ゼノバイオティックス)の細胞内取り込みおよび排出に関わるシンクロナイズした生体防御のシステムの一つとして機能しているかを明らかにすることを目的とした。 グレパフロキサシンは経口投与後の吸収率が良好なニューキノロン抗菌薬である。本薬物は胆汁クリアランスが高い特徴を持ち、遺伝子欠損ラットEHBRを用いた検討からMRP2の基質であると考えられている。そこで、HEBRを用いて消化管吸収過程に関わる分子メカニズムを解析した。 小腸組織をUssing型チャンバーに装着し、グレパフロキサシンの経組織輸送を測定したところ、正常ラットにおいては分泌方向の輸送が吸収方向の2倍高かったが、EHBRにおいて分泌輸送は顕著に低下していた。正常ラットでみられた分泌輸送はMRP2阻害剤およびABCトランスポーターMDR1の阻害剤に感受性であった。肝臓においてMRP2はグレパフロキサシンの抱合代謝物の胆汁排泄に働くことが明らかにされている。また、昨年度の我々の研究により、グレパフロキサシンは小腸上皮細胞刷子縁膜に発現するMDR1によっても排泄されることが明らかにされている。これら2つの分泌型トランスポーターの基質となる一方で、前述のように本薬物は優れた消化管吸収性を示すことから、吸収方向にも何らかの非常に強力なトランスポーターが関与する可能性が強く示唆される。以上のことから、グレパフロキサシンの消化管吸収過程には、細胞取り込みに働く未同定のトランスポーター、グレパフロキサシンの細胞への侵入に対して防御的に働くMDR1、さらにおそらく細胞に取り込み後に未変化体および代謝物の分泌輸送に関与するMRP2がシンクロナイズして働いているものと考えられた。
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