研究課題/領域番号 |
13022228
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
平井 利博 信州大学, 繊維学部, 教授 (30126700)
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研究分担者 |
渡辺 真志 信州大学, 繊維学部, 助手 (90301209)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ポリビニルアルコール / ジメチルスルホキシド / イオンドラッグ / 屈曲変形 / 人工筋肉アクチュエータ / エレクトロタクシス / ポリウレタン / ポリ塩化ビニル / 人工筋肉 / ゲル / エラストマー / 電歪現象 / 高速大変形材料 / 可塑化 / 走電性 / 電場駆動材料 |
研究概要 |
過年度の成果の中に、イオンドラッグに由来するゲルの変形と、それをクローリング変形に応用できることを示した。その際に、ゲルの先端部で微妙な振動現象を確認しており、等研究室の荻原の修論に記載されている。それをゲルのシンクロナイズドバイブレーションに応用できないかを意図して検討を継続していたが、それを具現化できた。ただし、系はゲル系ではあるもののイオンドラッグを誘起できる系ではない。原理の詳細は今後発表される予定である。本年度の、その他の成果は、以下のように要約できる。 (1)イオンドラッグを用いるゲルポンプの試作。これは、イオンドラッグを生じることの知られているポリビニルアルコールのジメチルスルホキシドゲルを用いたもので、この場合には、重畳した溶媒がゲル中のイオンドラッグに誘起された流動を生じることを実証したものである。微細化した流路系に適用できるポンプの可能性を示唆するものである。 (2)ポリウレタン系の駆動材料は、スパッタした金を電極とする系では、各種の構造変化等によっても駆動性能を飛躍的に増大するには至っていない。一方では、ナフィオン、フレミオン系に無電解メッキを施した系で極めて大きな成功を納めていることが知られている。我々も、ピロールをポリウレタンに含浸した状態で重合することで導電層をポリウレタン内部に生成させることによる駆動性能の増大を検証した。その結果、含浸層の形成だけでは駆動性能は改善されず、含浸重合時に延伸することで電極面積を増加することで10倍以上の変形を達成できることを示すことができた。 (3)ポリ塩化ビニル可塑化ゲルでは、クリープ誘起形屈曲変形を提案し、エレクトロタクシスという概念を提唱した。この系では、電極に非対称性を導入することで駆動速度を200倍に高速化でき、100度の屈曲を30ミリ秒で誘起できること、繰り返し誘起歪みが400%を達成できることを示した。
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