研究課題/領域番号 |
13022253
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 敬二 九州大学, 工学研究院, 助手 (20325509)
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研究分担者 |
菊池 裕嗣 九州大学, 工学研究院, 助教授 (50186201)
高原 淳 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 教授 (20163305)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ラングミュア・プロジェット膜 / 分子シンクロナイゼーション / アゾベンゼン誘導体 / ナノ加工 / 走査フォース顕微鏡 |
研究概要 |
ラングミュア・ブロジェット(LB)膜を始めとする有機薄膜は種々の機能特性への応用展開が計られている。しかし、それらの機能は集合系として分子固有の極限機能の総和値として発現させるには至っていない。本研究では、有機薄膜の極微小情報素子としての可能性を探索するため、光・電場と分子の化学構造との刺激-応答のシンクロ現象を利用した有機薄膜の新規微細加工法を提案することを目的として実験を行った。 始めに、構造制御され、かつ、欠陥が著しく少ない結晶性(光応答性分子/脂肪酸)混合単分子膜を構築する必要がある。ツビッターイオン型のアゾベンゼン誘導体4-(4'-octyloxyazobenzene)oxydecyl(2-hydroxyethyl)dimethylammonium bromide(8Az10)とステアリン酸(SA)からなる混合単分子膜を水面上で調製し、種々のキャラクタリゼーションを行った。固体基板状に一層移し取った混合単分子膜の室温での電子線回折および全反射X線回折測定に基づき、単分子膜が結晶状態にあることを確認した。この単分子膜に波長365nmの紫外光を照射するとその表面形態が変化したことから、8Az10分子は二次元結晶中においても光異性化できると考えられる。また、8Az10分子の単分子膜中での光異性化挙動は紫外-可視吸収分光測定においても確認した。混合単分子膜の表面形態は、8Az10分率が20mol%程度の狭い組成範囲で均一であった。このため、(8Az10/SA)(20/80mol%)混合単分子膜を用いて超微細加工の検討を検討した。その結果、膜中に直径1Onm程度のピットを作製することが可能となった。また、8Az10分率が40mol%の混合単分子膜では明確なストライプ状の相分離構造が観察された。このような相分離構造が単分子膜で形成された報告例は皆無であるため、詳細な検討も行った。
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