研究課題/領域番号 |
13022267
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 鹿児島大学 (2002) 東京女子医科大学 (2001) |
研究代表者 |
青柳 隆夫 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40277132)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 温度応答性高分子 / ハイドロゲル / 表面修飾 / 細胞培養 / ドラッグデリバリーシステム / 生分解性 / 温度応答性 / 高分子 / カルボキシル基 / 接着 / 脱着 |
研究概要 |
可逆的な高分子連鎖への水和・脱水和によって温度応答性を発現するポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PIPAAmと略す)を、多くのバイオメディカル領域へ応用する場合、PIPAAmの官能基化は極めて重要な課題である。しかしながら、たとえばアクリル酸との単純な共重合を行なうと、LCSTは高温側に大きくシフトし相転移も緩慢化する。本研究では、多数の官能基を導入後も、鋭敏な温度応答性を発現させるモノマーの設計ならびに、そのポリマーのバイオメディカル領域への応用展開を目指し一連の研究を遂行した。 細胞培養にはこれまで細胞の接着や増殖を促すためにウシ胎児血清が用いられてきたが、臨床応用を目指すためには、各種接着・増殖因子を明確にし、精製されたものを使う必要がある。そこでこれらの問題を解決するために、本研究で開発したCIPAAmのカルボキシル基を利用して細胞の接着を促すRGDS(Arg-Gly-Asp-Ser)の固定化を図った。血管内皮細胞培養の結果、無血清において10%ウシ胎児血清含有培地を用いたときと同等の結果を得た。温度応答性連鎖に固定化されたRGDSが細胞の接着を促進したものであり、また培養細胞はコンフルエントになるまで増殖し、低温処理によって細胞シートとして回収できることも確認している。 温度応答性のハイドロゲルを体内埋め込み型の薬物制御放出用のデバイスとして用いるための設計を行った。この設計の方針は、最終的に合成されるハイドロゲルが温度応答性を発揮するためには、プレポリマーの段階でも敏感な温度応答性を発現する必要があると考え、それぞれポリアミノ酸連鎖(AlaとGlyとの共重合体)を有するIPAAm-AIPAAmコポリマーおよびカルボキシル基が活性化されたIPAAm-CIPAAmコポリマーを用いた。これらの水溶液を混合するだけでゲル化が進行し,得られゲルは37℃付近で明確な体積相転移温度を示した。さらにその相転移温度を挟んだ酵素分解性を調べたところ、ゲルが十分膨潤する25℃においてはゲルの分解が観察された。
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