研究課題/領域番号 |
13022274
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 山口東京理科大学 |
研究代表者 |
戸嶋 直樹 山口東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (50011010)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 液晶表示素子 / 液晶分子保護金属ナノクラスター / 周波数変調 / ネマチック液晶 / 自己組織化 / 三元金属ナノクラスター / コア・シェル構造 / 金属触媒 / ナノクラスター / 金属ナノ粒子 / 金属超微粒子 / シクロデキストリン / 刺激応答 / 液晶 / コア / シェル構造 |
研究概要 |
1)液晶分子で保護したPdナノクラスターの創製と液晶デバイスへの応用 ネマチック液晶のCCN-47(メルク・ジャパン)を保護剤としてPdナノクラスターを合成することに成功した。このCCN-Pdナノクラスターは平均粒径2.5nmで偏差1.0nmと比較的単分数であった。このCCN-Pdをホスト液晶に混合し、ねじれネマチック液晶表示素子(TN-LCD)を作成し、交流電圧を加えて透過率を測定したところ、周波数10Hzから100Hzまで変化させると、それに伴い液晶の閾値電圧が下がり、透過率が周波数に依存して変化するという興味深い現象を見出した。この系は、液晶に電界を印加したとき、周波数に依して液晶の配列を乱すような新規シンクロナイゼーシヨン材料を提供するものである。 2)自己組織化による新規三元金属ナノクラスターの創製 別々に合成したAgナノクラスターと貴金属ナノクラスターとを物理的に混合することにより、自己組織化による銀と貴金属よりなる2元金属ナノクラスターの生成を昨年度報告した。一方犠牲水素還元法により任意のコア/シェル構造2元貴金属ナノクラスターの合成に成功している。本年度は、この2つの方法を組合わせて三層構造のPd/Ag/Rh三元金属ナノクラスターの創製に成功した。本構造は、UV-Visスペクトル、吸着COのFT-IRスペクトルおよびエネルギーフィルター内臓型透過型電子顕微鏡(EF-TEM)により確認できた。この三層コア・シェル構造の三元金属ナノクラスターは、対応する単独、二元および合金構造三元金属ナノクラスターよりも高い水素化触媒活性を示すという興味深い結果を示した。 3)新規分子シンクロナイゼーション材料の開発 上記の他、シンクロデキストリンの分子認識能を利用した基質選択触媒機能金属ナノクラスターの創製にも成功した。1)と2)を含めた3つの中で液晶分子を利用した系は、従来の電位駆動に替わり、周波数駆動液晶表示素子を提供するもので、これからの展開開発に大きな期待がある。
|