研究課題/領域番号 |
13024221
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東原 和成 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (00280925)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 嗅覚受容体 / 精子 / カルシウム / リガンド |
研究概要 |
本研究では、精子に発現している嗅覚受容体様タンパク質のリガンドを同定することにより、精子におけるその機能および役割を解明することを目的とする。今回新たに得られた進展として、今まで困難であるとされていた精巣における嗅覚受容体遺伝子のin situ hybridizaitonを世界で初めて成功した。その結果、精祖細胞及び精母細胞では発現は見られず、精子細胞でのみmRNAの存在が確認された。さらに、嗅覚受容体によって精子細胞の前期に発現するものと後期に発現するものとがあり、精子形成サイクルにおいてステージ特異的に発現していることが初めて明らかになった。嗅覚受容体の精巣における役割の手がかりが得られたと考えている。ヘテロな発現系における精子嗅覚受容体の機能解析が困難であったことから、受容体機能解析およびリガンド同定をホモロガスな発現系で行うことを考えた。しかし、in situ解析によると精子嗅覚受容体発現レベルは低いため、より多くの受容体発現系の構築がリガンド探索のために必要となる。そこで、今回報告する成果として、分子シャペロンであるカルメジンの転写制御領域下に嗅覚受容体MOR23遺伝子を組み込んだトランスジェニックマウスを作成し、精巣に発現させることに成功した。カルシウムイメージングを用いてリガンド応答アッセイをおこなった結果、MOR23受容体のリガンドであるLyralに応答を示し、精巣で嗅覚受容体そのものが機能しうることをはじめて立証した。今後、受容体タンパク質発現部位を同定し、カルシウムイオン上昇を指標に、Tgマウス由来の精子を用いた内在性のリガンド探索アッセイを行う予定である。
|