研究課題/領域番号 |
13024222
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菅 敏幸 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (10221904)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | エクチナサイジン743 / アルカロイド / 抗腫瘍活性 / 抗ガン剤 / 立体選択的 / 左セグメント / UGIの連結反応 / 工業的製造 / 抗癌剤 / Heck反応 / 10員還チオエーテル化 / 全合成 / 類緑体 |
研究概要 |
エクチナサイジン743(Et743)はカリブ海原産の群生ホヤ(Ecteinascidia turbinata)より単離された、強い抗腫瘍活性を有する海洋産アルカロイドである。この化合物は、各種のガン細胞に対し顕著な効果が見られ、欧米10数カ国における第2臨床試験の好成績の結果、海洋天然物としては、初めての抗ガン剤となることが目前となっている。現在、Et743の供給はホヤの大量養殖に依存しており、安定かつ大量供給が可能な合成法の確立が強く望まれている。昨年、我々はEt743の収束的かつ立体選択的な合成法を開発した。今年度は、この合成法を基盤として合成ルートの段階数の削減に成功した。まず、適切な保護基(Bn基)を有する左セグメントの新規合成法の確立に成功した。この方法は不斉点を触媒的に導入していることが特徴である。さらに、右セグメントとのUgiの成分連結反応による縮合を行った後、保護基を変換することなく2回の環化反応を行い、重要中間体を得ることに成功した。今回の合成の改良は、Et743の工業的な製造を考慮すると意義が大きいと考えている。
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