研究課題/領域番号 |
13024237
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西川 俊夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (90208158)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | フグ毒 / テトロドトキシン / 全合成 / 構造活性相関 / ナトリウムチャンネル / デオキシテトロドトキシン / オルトエステル / 食物連鎖 |
研究概要 |
フグ毒テトロドトキシン(TTX)は、古くから知られている非常に有名な海産天然毒だが、生合成や食物連鎖によってフグに蓄積する機構、この毒の標的タンパク質であるナトリウムチャンネルとの結合構造の詳細など未だ解決されていない重要な問題が残されている。本研究ではこれらの問題を生物有機化学的な精度で解決するために、適切に標識されたTTX誘導体の完全化学合成による供給と、それを用いた解析を目指している. 今年度は、既に合成を完了している(-)-5,11-dideoxyTTXと11-deoxyTTXの結果を基にして8,11-dideoxyTTXの合成に成功した。この分子は、現在知られている唯一の8デオキシTTX類縁体であり、ナトリウムチャンネルに対する阻害活性を測定した結果、極めて弱い阻害活性しか示さなかった.このことは、TTXの8位水酸基がナトリウムチャンネルとの結合に極めて重要な役割を果たしている事を意味している。 一方、TTXそのものの全合成にも成功した。これは、光学活性TTXの世界で初めての全合成である。これによって、TTXの標識体を完全化学合成によって供給する道が初めて開かれた。
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