研究課題/領域番号 |
13024267
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
上田 実 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (60265931)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | マメ科植物 / 就眠運動 / レスペデジン酸カリウム / 蛍光プローブ / 光親和性プローブ / ハエトリソウ / マメ科 / 受容体 / アメリカツノクサネム |
研究概要 |
(1)合成プローブを用いた就眠運動の生物有機化学 我々は、覚醒物質レスペデジン酸カリウムを基盤として蛍光プローブ化合物を開発し、活性物質の標的細胞が運動に際して膨潤・収縮する運動細胞であることを明らかにした。また、その結合は非ラベル体の共存下では完全に阻害され、活性物質の運動細胞への結合は構造特異的であることも示した。 この知見を基に光親和性プローブを開発した。我々は、光親和性基と活性部位が空間的に近接し、高い結合活性を期待できる2位修飾型プローブを合成した。運動細胞を含むカワラケツメイの葉枕部位を実体顕微鏡下で切断、これをホモジナイズし、超遠心分離によって膜画分を集め、光ラベル化実験に付すことで、活性物質結合タンパク質と見られるバンドを検出した。 就眠運動に関与する活性物質は、植物属特異的な生物活性を示し、植物属ごとに異なる受容体の存在が予想された。我々は、国内で複数の同族植物が入手可能なAlbizza属に属するネムノキの覚醒物質cis-p-coumaroylagmatineを基盤とした蛍光プロープ化合物を開発した。この蛍光プローブはネムノキ、及びこれと同族のAlbizzia属植物には結合するが、他属植物の運動細胞には全く結合せず、マメ科植物の運動細胞には、属内で共通の受容体が関与することが強く示唆された。 (2)ハエトリソウの記憶現象に関与する化学物質 食虫植物ハエトリソウの補虫運動に見られる記憶現象に、化学物質が関与していることを発見し、活性物質の精製を検討した。 活性物質の精製には、化学修飾ポリビニルアルコール系充填剤Asahipak ODPを用いたHPLCを用いた。ハエトリソウ中には高分子量と低分子量(現在数十μg)の2種の活性物質が含まれ、このうち低分子量の物が活性本体と考えられた。高分子量画分の主成分はデオキシ糖を含む酸性多糖類であると推定された。
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