研究課題/領域番号 |
13025242
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
一木 隆範 東洋大学, 工学部, 助教授 (20277362)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ヘルスケアチップ / マイクロプラズマチップ / パイレックスエッチング / マイクロプラズマジェット / 局所高速エッチング / マイクロネブライザー / 細胞ソーティングチップ / 誘電泳動力 |
研究概要 |
微量血液中成分を高感度に分析するヘルスケアチップの実現を目指し、マイクロプラズマ搭載キャピラリー電気泳動システム、単一細胞レベル発現解析システムの開発とそのためのプロセス及び要素デバイスの研究を行った。 プロセス研究ではPyrex製マイクロ流体素子形成技術とマイクロプラズマジェットを用いた超高速局所エッチング技術を開発した。Pyrexは代表的ガラス材料であるだけでなく、シリコンとの陽極接合が可能なことから最も有用なバイオチップ材料の一つであり、精密加工法の確立が要求されているが、難揮発性フッ化物を形成する金属元素を含むためドライエッチングが困難とされてきた。本研究では、SF_6プラズマにArを添加してフッ化物除去を促進し、高マスク選択比と平滑エッチング面を両立する条件を導出し、ディープドライエッチング技術を確立した。ドライエッチングとSi薄膜を介した陽極接合を利用するプロセスにより、Pyrex製キャピラリー電気泳動チップを作製し、良好な動作を確認した。他方、新規マイクロマシン加工プロセス実現のため、マイクロプラズマジェットエッチング装置を開発した。これは大気圧で100μm程度の微小径のプラズマジェットを発生させ、局所領域を超高速で加工する装置であり、Siウエファを約1mm/minの最高速でエッチング可能なことを示した。 要素デバイス研究ではマイクロネブライザー、細胞ソーティングチップを開発した。微小液滴をマイクロプラズマに一定速度で導入するために不可欠なマイクロネブライザーチップの開発においてはマイクロキャピラリー電気泳動チップの末端に微細ガスノズルを組み込み、数ナノリットルの微量液滴の安定した噴出動作を確認した。またマイクロプラズマ生成のための整合回路、発振器の小型化、マイクロプラズマチップの高効率化も検討した。細胞ソーティングチップにおいては個々の細胞の顕微鏡による精密観察情報に基づいた分取を実現するため、誘電泳動力により選択的に細胞の流れを制御する流体デバイスを開発した。
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