研究課題/領域番号 |
13026207
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
浅田 雅洋 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30167887)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
45,800千円 (直接経費: 45,800千円)
2003年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2002年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2001年度: 19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
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キーワード | テラヘルツ増幅・発振素子 / 共鳴トンネル構造 / フォトンアシストトンネル / 絶縁体 / 半導体ナノ構造 / フッ化物ヘテロ接合 / ナノ領域エピタキシー / サブバンド間遷移レーザ / テラヘルツ三端子素子 |
研究概要 |
本研究は、満足な固体の増幅・発振素子が存在せず、未開拓の領域となっているテラヘルツ(THz)帯に対して、超格子サブバンド間誘導放出素子および新たに提案したフォトンアシストトンネルと電子波のビートを利用した三端子素子の実現を目指し、本年度は以下の成果を得た。 THzデバイス形成に向けて、ポテンシャル障壁が高く、量子準位が尖鋭になることが期待される金属/絶縁体/半導体ヘテロ接合材料系に対して、昨年度までに成功している絶縁体/半導体(CaF_2/CdF_2/Si)ヘテロ接合に金属(CoSi2)を加え、結晶成長領域を100nm程度の微細な領域に限定したナノ領域エピタキシーを用いて共鳴トンネル構造を形成し、非常に均一性のよい室温微分負性抵抗特性を得ることに成功した。並行して、デバイスに一体集積するためのTHz帯平面微細アンテナと基本的なデバイス構造を提案し、金属/絶縁体/半導体ヘテロ接合への応用に先んじて、半導体ヘテロ構造を用いて形成し特性を把握した。微細アンテナに関しては集積スロットアンテナと半導体共鳴トンネルダイオードを集積した発振デバイスにより、サブTHz(250GHz)の発振が得られるとともに、理論解析によりサイズ縮小によりTHz帯も発振可能であることを明らかにした。基本となるデバイス構造の考案と作製に関しては、二次元電子ガスを用いたデバイスを考案し、作製プロセスを確立して素子中心部を形成することにより、直流特性から、電流量などTHz増幅に十分な特性を有することを明らかにした。これらのデバイスは、それ自体がサブTHz〜THz帯のデバイスとして有用な構造および特性を持つことが示されるとともに、金属/絶縁体/半導体THzデバイスの最適な構造に対する指針となった。
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