研究課題/領域番号 |
13027101
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田辺 信介 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (60116952)
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研究分担者 |
中田 晴彦 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60311875)
國頭 恭 信州大学, 理学部, 助教授 (90304659)
岩田 久人 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 助教授 (10271652)
渡邉 泉 (渡邊 泉) 東京農工大学, 農学部, 助手 (30302912)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
42,100千円 (直接経費: 42,100千円)
2003年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
2002年度: 13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2001年度: 21,200千円 (直接経費: 21,200千円)
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キーワード | 野生生物 / 哺乳類 / 鳥類 / 内分泌攪乱物質 / 有機塩素化合物 / 薬物代謝酵素系 / 重金属 / 有機スズ化合物 |
研究概要 |
平成15年度は、生物蓄積性内分泌攪乱物質が野生生物に及ぼす影響について検証し、以下のような成果を得た。 1)カワウおよびバイカルアザラシでPCBの体内蓄積濃度と肝チトクロームP450 (CYP) 2C分子種の間に有意な正の相関関係が認められた。この結果は、PCBが核内レセプターCAR/CXRを介してCYP2C分子種を誘導したことを示唆している。 2)そこで、これら核内レセプターの構造的・機能的特性を調査するため、カワウCXRのcDNAクローニングを試みた。その結果、カワウ肝臓にニワトリCXR様の核内レセプターmRNAが11種類存在していることを確認した。完全なスプライシング由来のカワウCXRアミノ酸配列のリガンド結合領域の相同性は、ニワトリCXRと86%であった。カワウ各組織内の総CXR mRNA発現量を比較した結果、最も高かったのは肝臓、次いで腎臓・小腸の順であり、他の組織ではほとんど発現していなかった。これらの発現部位は、これまで実験動物で報告されてきたCYP2B/2C/3A分子種の発現部位とほぼ一致していた。こうした結果から、CYP2/3ファミリーの転写制御に関わる核内レセプターは、ニワトリ・哺乳類同様にカワウでも保存されていることが示唆された。 3)ハイテク産業で使用量が増加中の微量元素に注目して陸上生物の調査を実施したところ、Ga,As,In,Tl,Bi,Th,Uの高蓄積が台湾産のリス類で確認され、中国産コイおよび羽田空港周辺の鳥類からは高レベルのAgが検出された。 4)世界各地で採取した海棲高等動物28種の肝臓を分析に供試した結果、ほとんどの種の肝臓中総ヒ素濃度は低かったが、一部の海鳥類、海亀類の濃度は数十ppmと極めて高く、低次生物に匹敵した。また、肝臓中ヒ素化合物組成も種により大きな差異が認められ、ヒ素の代謝機構は種により異なるものと推察された。 以上の結果を含む3カ年の研究成果を総合すると、生物蓄積性内分泌攪乱物質による汚染とそのリスクは、一部の例外はあるものの水圏の哺乳類や鳥類で高いと結論された。
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