研究課題/領域番号 |
13027247
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
本田 与一 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (70252517)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 環境ホルモン / バイオレメディエーション / 内分泌撹乱物質 / 担子菌 / 白色腐朽菌 / リグニン分解 / 遺伝子組換え |
研究概要 |
担子菌類(きのこの仲間)のリグニン分解能力を利用する汚染物質除去系は、バクテリア等他の生物にはない多種多様な汚染物質に対して有効な点が特徴であり、またPCB、ダイオキシンなど難分解性の有機化合物の分解能が高いことが知られている。しかし、天然から分離されるリグニン分解性担子菌は比較的成育が遅く、また分解にかかわる酵素系の発現が2次代謝的に行われているため、処理に時間がかかるということが、これらの系を実用化する際のボトルネックとなっている。本研究は、申請者らが独自に開発したリグニン分解性担子菌への遺伝子導入システム(特許出願済み)を利用して、組換えリグニン分解酵素遺伝子を人為的に菌体内に導入し、汚染物質分解機能が高度に高められた「遺伝子組換え胆子菌」を作製し、処理の短時間化をはかり、バイオレメディエーション技術を実用化に向けて大きく推進させることを目的としている。 野生型のヒラタケ#261株(ATCC66376株)よりプロトプラストを調整し、コハク酸デヒドロゲナーゼ鉄イオウサブユニット遺伝子のプロモーター下に構造遺伝子を連結した組換えmnp3遺伝子を持つ発現プラスミドを、カルボキシン耐性マーカー遺伝子を持つベクターpTM1と共にPEG/CaC12法により導入した。得られたリグニン分解系強化株を用いて、液体培養後の残存ビスフェノールA量およびマンガンペルオキシダーゼ酵素活性の変動について測定を行ったところ、培地中に生産されるMnP活性の発現に呼応する形で、BPAの分解が観察された。一方、対照として用いられた野生型株では、分解されたBPAの量は、僅かであった。
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