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トリブチルスズとPCBsの複合作用による内分泌攪乱の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13027267
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関九州大学

研究代表者

大嶋 雄治  九州大学, 農学研究院, 助手 (70176874)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードPCBs / トリブチルスズ / 相加作用 / メダカ / 群行動 / 性行動 / 内分泌かく乱
研究概要

我々は、これまでの研究でメダカ(Oryzias latipes)産卵群(雄3尾、雌12尾)にトリブチルスズ(TBT)とPCBsを複合投与すると、相加的に作用して産卵が低下することを報告した。本研究では、この作用機構を明らかにするために以下の実験を行った。
メダカペア(雌雄各1尾、12ペア)にTBTとPCBsを餌から1μg/g魚体重の割合で単独もしくは複合投与した。その結果、受精卵数はTBT処理区で有意に低下し、さらにTBT+PCBs処理区では有意ではなかったが相加的に減少した。無暴露の雌に対する雄の性行動を調べた結果、TBTが雄の性行動に影響を与えて放精行動を抑制していた。よって、受精率が低下する原因として放精行動の抑制が原因と推定された。一方、PCBsを投与したメダカでは,平常行動(遊泳,壁面回遊)の持続時間が短くなっており、多動的状態を観察した。
さらに、PCBs添加餌料(1,5,25,125μg/g)を投与したメダカ3尾と,PCBs無投与3尾,計6尾で群を形成させ,その群行動を1時間観察したところ、外部からの刺激が無いにもかかわらず,瞬発的にメダカが離散する行動(群の崩壊)が観察された。画像解析により,遊泳速度,転向角を求めてフラクタル次元解析を行ったところ、有意なフラクタル次元の増加が観察された。また,無投与メダカの行動とPCBs投与メダカのそれの間に差はなかった。PCBs混成群において,PCBs無投与メダカはPCBs投与メダカに影響され,群全体が異常な行動を行った。PCBsによりメダカの行動が不安定になることが証明された。
以上の結果から、産卵群においてTBTとPCBsが相加的に作用して産卵が低下した原因として、PCBsにより行動が不安定となり、さらにTBTが雄の性行動を抑制したため、相加的に作用して産卵群における繁殖を低下させたと推定された。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shimasaki Y, Kitano T, Oshima Y, Inoue S, Imada N, Honjo T.: "Tributyltin causes mascullinization in fish"Environ Toxicol Chem. (in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Shimasaki Y, Oshima Y, Yokota Y, Kitano T, Nakao M, Kawabata S, Imada N, Honjo T.: "2002. Purification and identification of a TBT-binding protein from serum of Japanese flounder, Paralichthys olivaceus"Environ Toxicol Chem. (in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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