研究課題/領域番号 |
13029002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
橋本 俊一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80107391)
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研究分担者 |
中村 精一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90261320)
中島 誠 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (50207792)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
64,400千円 (直接経費: 64,400千円)
2003年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
2002年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2001年度: 40,900千円 (直接経費: 40,900千円)
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キーワード | ザラゴジン酸C / スクアレン合成酵素阻害物質 / 1,3-双極付加環化反応 / オレフィンクロスメタセシス / ピンナトキシンA / Ca^<2+>チャネル活性化作用 / 分子内ヘテロMichael反応 / Diels Alder反応 / 両性イオン性ポリエーテル / ジスピロケタール / ビシクロ環構築 / Diels-Alder反応 / α-メチレンラクトン / リチウムメトキシド |
研究概要 |
ザラゴジン酸類はMerck社及びGlaxo社により単離・構造決定された史上最強のスクアレン合成酵素阻害物質である。我々はこれまでに、カルボニルイリドの1,3-双極付加環化により得たビシクロ化合物から立体選択的ジヒドロキシル化反応等を経てコア部分を構築することに成功している。本年度は側鎖の伸張法の検討を行なった結果、クロスカップリング法としてオレフィンクロスメタセシスが唯一有効であることが分かった。この際、コア部分の二量体の生成は認められなかった。カップリング生成物の二重結合を還元後、C6位のベンジル基を除去して得られる化合物はCarreiraらの合成中間体であり、アシル側鎖導入と保護基の除去を経てザラゴジン酸Cの第二世代全合成を達成した。本合成法はコア部分を修飾した誘導体合成に適用可能な柔軟なものであり、現在コア部2位酸素原子を炭素原子で置き換えた誘導体合成に展開中である。 ピンナトキシンAは上村らにより単離・構造決定された両性イオン性大環状ポリエーテルであり、Ca^<2+>チャネル活性化作用を示す。我々は既に、二重ヘミケタール形成/分子内ヘテロMichael反応を用いるとジスピロケタール部が立体選択的に得られることを見い出し、BCDEF環部の立体選択的な合成を達成している。本年度はC7-C9位に相当する三炭素ユニットの導入及びG環構築を行なった。試行錯誤の結果、C7-C9位部分はフェニルプロパルギルスルフィドのリチウム塩を用いることで導入した。C31位のTBS基を除去してジエンへと変換し、α-メチレンラクトンとのDiels-Alder反応を行なったところ、望みとするエキソ付加生成物が若干優先して得られることが分かった。これにより全合成に必要な全ての炭素原子の導入及び不斉炭素の構築が完了したことになる。現在、全合成達成に向けた変換を検討中である。
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