研究課題/領域番号 |
13029012
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
飛田 博実 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30180160)
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研究分担者 |
岡崎 雅明 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20292203)
上野 圭司 群馬大学, 工学部, 助教授 (20203458)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | メタラサイクル / シリレン錯体 / ルテニウム / タンタル / 重合反応 / 解重合反応 / 支持配位子 / 遷移金属錯体 |
研究概要 |
1.不飽和環状シラメタラサイクルの合成 これまでに6-10族のシリレン錯体は合成されていたが、前期遷移元素である4族および5族元素のシリレン錯体は知られていなかった。我々は、ヒドリド(プロペン)タンタノセンとヒドロメトキシジシランとの反応により、5族遷移元素タンタルを中心金属として含む4員環ビス(シリレン)錯体Cp_2Ta{SIMe_2・・・OMe・・・SiMe_2}(1)の合成に成功した。単結晶X線構造解析の結果から、1は報告されている中で最も短いTa-Si結合を持つことがわかった。このことは、Ta-Si間の不飽和結合性を示している。また、錯体1はカルベン錯体におけるFischer型に対応する反応性を示し、シリレンケイ素がメタノールによる求核攻撃を受け、ヒドリド(メトキシシリル)錯体を与えることがわかった。 2.キレート型ビス(シリル)配位子を含むメタラサイクルによって誘起される反応 外れにくいキレート型シリル配位子は、高いs-電子供与能を持つ新しいタイプの支持配位子として、遷移金属中心に特異な反応性を付与することが期待される。我々が最近合成したキサントシル(η^6-トルエン)ルテニウム(II)錯体Ru(xantsil)(CO)(η^6-C_6H_5CH_3)、(2)[xantsil=(9,9-dimethylxanthene-4,5diyl)bis(dimethylsilyl)]は、そのトルエン配位子を室温で容易に解離し、活性な配位不飽和種を発生する。そこで2とヒドロジシランHSiMe_2SiMe_3との反応を行ったところ、触媒的重合・解重合反応によるオリゴシランH(SiMe_2)_nMe(η=1-8)の生成が確認された。また、β位にメチル基の代わりにアルコキシ基を有するヒドロジシランを用いると、触媒反応の中間体の安定形とみなすことができるアルコキシ架橋ビス(シリレン)錯体が得られることがわかった。
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