研究課題/領域番号 |
13029021
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北原 武 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40087573)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
2003年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2002年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 多元素化合物 / 光学活性体合成 / 構造活性相関 / 昆虫摂食阻害剤 / 脳神経保護作用 / 転位抑制作用 / プローブ調整 / 立体選択的合成 / 酵素阻害剤 / 立体化学の決定 |
研究概要 |
本研究では、多官能基性多元素化合物の全合成を達成すると共に関連化合物合成を行い、それらの機能の追求を図ることが目的であり、本年度は摂食阻害剤アザジラクチン、神経保護作用物質カイトセファリン、ガン細胞の選択的細胞死を引き起こすシネロマイシンB、ガン細胞転移抑制活性を持つモベラスチンなどを対象化合物としてその合成を目指した。 アザジラクチンの合成については、置換パイロンの分子内Diels-Alder反応のにより立体異性体が選択的に得られることが分かり、それを逆用した合成の検討をさらに進めている。 神経保護作用を持つカイトセファリンは、未だ合成が完成していなかった。我々は、全く新規な亜鉛を触媒とする置換ハロゲン化合物の置換ニトロンへの付加反応を鍵とする骨格合成法の開発し、合成を行った結果、推定構造の立体化学に誤りがあることを見出し、改訂すると共に天然物の最初の全合成に成功した。現在、さらに構造-活性相関、プローブ合成等の検討を推進中である。 癌細胞のアポトーシスを誘起するシネロマイシンBについては、セレノキシドの立体選択的転位反応を鍵とする収斂的な合成法を利用して合成に成功し、構造活性-相関研究を遂行している。すでに選択的な活性にいて予備的ではあるが、興味ある結果を得ている。 腫瘍転移抑制作用を有するモベラスチンについては、アスコクロリンから乃合成に成功し、類縁体を含めた合成により、生物家政的に面白い事実を見いだした。 細胞周期阻害剤クルブラロールについては、基本骨格の合成を選択的なアルミニウム配位型転位反応を用いることにより成功しており、全合成に応用しているところである。
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