研究課題/領域番号 |
13029034
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
淵上 寿雄 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10016701)
|
研究分担者 |
跡部 真人 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (90291351)
|
研究期間 (年度) |
2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 電解フッ素化 / 1,3-チアゾリジン / フルオロエチレンカーボナート / ベンゾオキサジノン / ベンゾクロマノン / ピロール / ジフルオロメチレン化合物 / Diels-Alder反応 |
研究概要 |
本研究では複素環自体の選択的電解フッ素化およびこれをキーステップとする含フッ素多元素複素環化合物の効率的な新規合成法を開拓しようとしものであり、以下の成果を得た。 1.硫黄、窒素、酸素などを含む複素環化合物の選択的電解フッ素化:アミノ酸システインから容易に誘導できる4位にエステル基を有する1,3-チアゾリジン誘導体の高ジアステレオ選択的電解フッ素化に成功するとともに環内お窒素原子上の置換基がジアステレオ選択性に大きく影響を与えることを明らかにした。スルフェニル基を持つエチレンカーボナート類の電解フッ素化においてジクロロメタン溶媒中では脱硫フッ素化が選択的に起こるのに対し、ジメトキシエタン中ではα-のフッ素化が選択的に起こることを見出した。これは電解溶媒によりフッ素化生成物の選択性が劇的に変化する最初の例でもある。さらにベンゾオキサジノン類やベンゾクロマノン類の位置選択的フッ素化にも成功するなど含フッ素多元素複素環化合物の効率的な新規合成法を開発した。 2.芳香族複素環化合物の選択的電解フッ素化とこれをキーステップとする含フッ素多元素系縮合型複素環化合物の合成:電子吸引基を有するピロールが支持フッ化物イオンの選択により相応するモノフッ素化体(1)を与えること、一方、支持フッ化物イオンを変えることにより生理活性が期待されるジフルオロメチレンユニットと活性オレフィンを併せ持つ複素環化合物(2)を与えることを見いだした。得られた(2)のDiels-Alder反応により広汎な含フッ素多元素系縮合型複素環化合物の合成ルートを開発することができた。
|