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伝導性ヘテロ環状化合物で修飾したフラーレンベースのナノ構造体

研究課題

研究課題/領域番号 13029045
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関名古屋大学

研究代表者

村田 静昭  名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (50157781)

研究分担者 鈴木 敏泰  岡崎共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (60260030)
研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードフラーレン / 光化学反応 / 転位反応 / 酸化 / 活性酸素 / 環状付加反応
研究概要

フラーレン(C60)とパラジウムメタラサイクル錯体との[4+2]型環状付加反応によって生成するシクロヘキサジエン誘導体は、光照射によって60π電子系を保ったビス(フレロイド)へと転位する。従来この反応は光許容の[4+4]/[2+2+2]で進行すると考えられていたが、非対称構造をもった新しい骨格のフラーレン誘導体を中間体として単離することによって別の新しい反応機構で進行することを証明した。さらに、この中間体はビス(メタノ)フラーレンにも変化することを見出した。このことによって、それぞれのホモローグであるフレロイドとメタノフラーレンに見られるような異性化の関係がビス(フレロイド)とビス(メタノ)フラーレンの系にも存在することを明らかにした。この反応機構について分子軌道計算を行い、従来の反応機構における中間体と今回単離構造決定した中間体のエネルギーを比較し、従来考えられていた経路にはエネルギー的に問題があるという知見を得た。さらに、ビス(フレロイド)は光増感作用が強く、分子状酸素を光によって活性化し一重項酸素を発生させることができる。この結果、生成した活性酸素はビス(フレロイド)を酸化しフラーレンのサッカーボール構造を形成する炭素-炭素結合の1部を切断しジケトン誘導体を与えた。この化合物は、フラーレンの表面の一部に開裂ができた特徴的な構造を有しており、分子や原子をフラーレン内部に挿入した内包型フラーレン誘導体を合成する際の重要な中間体となりうる。さらに、ジケトン誘導体は芳香族ジアミンと付加反応を起こし新規な骨格を有する生成物を与える。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Inoue, S.Murata他: "Photooxygenative Partial Ring Cleavage of Bis(fulleroid) : Synthesis of a Novel Fullerene Derivative with 12-Membered Ring"Tetrahedron Letters. 42. 895-897 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] S.Iwamatu, S.Murata他: "A Novel Photorearrangement of a Cyclohexadiene Derivative of C_<60>"Organic Letters. (印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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