研究課題/領域番号 |
13029087
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金政 修司 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (20038590)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2003年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2002年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2001年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | α-ブロモアクロレイン / メタクロレイン / DBFOX-Zn(OTf)_2錯体 / DBFOX-Ni(ClO_4)_2錯体 / エナンチオ選択的ニトロン環状付加 / 触媒の会合 / 1,3-双極性環状付加反応 / ニトロン / 不飽和アルデヒド / R,R-DBFOX / Ph配位子 / 亜鉛(II)トリフラート / N-ベンジリデンアニリン-N-オキシド / エナンチオ選択性 / 共役ジエン / Diels-Alder反応 / 官能基選択制制御 / ルイス酸触媒 / アルケンの直接活性化 |
研究概要 |
DBFOX-Zn(OTf)_2あるいはDBFOX-Ni(ClO_4)_2錯体は、α-ブロモアクロレインやメタクロレインなどのα,β-不飽和アルデヒドとN-ベンジリデンアニリン-N-オキシドとの環状付加反応を効率的に触媒し、高立体選択性で環状付加体を与える事を見い出した。ある種の金属塩から誘導した錯体は反応溶媒であるジクロロメタンに著しく難溶であるにも拘わらず、高い触媒活性を示したことから、触媒の会合による活性低下を解決できれば、単座親1,3-双極子であるα,β-不飽和アルデヒドへのニトロン環状付加反応の優れたキラル触媒開発への手掛かりが得られると考え、以下の2つの方法を検証した。 まず、DBFOX-Zn(OTf)_2錯体に種々のアルコール性の添加剤を加えて反応を行った。無添加時と比較して2mol%の触媒存在下において90%eeを越える高いエナンチオ選択性が観察された。 一方、オキサゾリンの5位に4つのメチル基を導入したテトラメチルDBFOX/Ph配位子を用いると、室温下数分で錯体を形成して、均一な溶液を与えた。この錯体溶液を触媒として用いると、不飽和アルデヒドを用いるニトロン環状付加反応がスムーズに進行し、1mol%の亜鉛触媒存在下において95%eeの高いエナンチオ選択性を達成することができた。加えて、ほぼ完全なエンド選択性を示した。他の不飽和アルデヒド基質を用いたニトロン環状付加反応においても、DBFOX/Ph錯体を用いた反応と比較して、エナンチオ選択性とジアステレオ選択性が大幅に向上しただけでなく、触媒量の低減に成功することができた。 強配位性の求核剤であるニトロンの触媒的不斉環状付加反応において、単座の反応基質である不飽和アルデヒドを用いて成功を収めたことにより、我々の開発したDBFOX/Ph錯体がこの種の反応における優れたキラル触媒として効果的に使えることを実証することができた。
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