配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
2003年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2002年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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研究概要 |
ニッケルアセチルアセトナート触媒の存在下、1,ω-ジエンイン、カルボニル化合物、ジメチル亜鉛を室温で攪拌すると1,ω-ジエンインをまたいでメチル基がカルボニル(アルデヒド、ケトン)化合物を求核攻撃して生成したと考えられる、1-エチリデン-1-(4-ヒドロキシ-1E-ブテニル)シクロペンタンやシクロヘキサンが高収率、高選択的に得られた。6員環ヘテロサイクルヘキサヒドロピリジンやテトラヒドロピランの合成にも適用できる。この反応で極めて興味深いのはシクロアルカン2位と2位の置換基4-ヒドロキシ-1E-ブテニルの4位の遠隔位での立体選択性である。1,5-アンチ体およびシン体が10〜30:1という高い割合で得られた。興味深いことに、アルデヒドの代わりにイミンを用いると立体選択性が逆転し、1,5-アンチ体およびシン体が1:10〜30の割合で得られた。同様の立体選択性の反転はEt3B,イソプレンによるイミンのホモアリル化についても観測された。 ニッケルアセチルアセトナート触媒の存在下、1,3-ジエン、アルキン、カルボニル化合物、ジメチル亜鉛を室温で攪拌するとメチル基、アルキン、1,3-ジエン、カルボニルがこの順に1:1:1:1の割合で反応し1-置換-(3E,6Z)-オクタジエン-1-オールが選択的にえられた。この反応では4成分が所定の順序で所定の割合で反応するという意味でエントロピー的には極めて不利であるにも拘わらず上記のように整然と反応する点が極めて興味深く、中間体として研究課題であるオキサメタラサイクルが反応の選択性を支配しているものと思われる。
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