研究課題/領域番号 |
13029100
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
森本 善樹 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90244631)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 多元素環状化合物 / アルカロイド / 大環状ビスジヒドロピリジン / 分子内Diels-Alder反応 / 生合成類似経路 / ケラマフィジンB / ピリドン誘導体 |
研究概要 |
新規な多元素環状化合物として複雑でユニークな大環状構造をした海洋産抗腫瘍性アルカロイドを取り上げ、それらの仮想生合成経路において提唱されている、様々なアルキル鎖で架橋された大環状ビスジヒドロピリジン中間体の分子内Diels-Alder反応を基本戦略とした生合成類似経路による効率的骨格構築法の開発を目指している。 実際のターゲットとしてケラマフィジンBの合成を計画しているが、既にBaldwinらにより大環状ビスジヒドロピリジン誘導体の分子内Diels-Alder反応が試みられている。しかしながら、収率がわすか0.2〜0.3%と極めて低い結果に終わっている。この反応の主生成物は、分子内不均化反応によって生じる化合物であると報告されている。我々は、この望ましくないヒドリド還元が起こらない基質としてピリドン誘導体を設計し、その合成ルートを検討した。マクロサイクル形成に必要な5-アルキル-2-メトキシピリジン誘導体は、アリルアルコールの9-BBNでのヒドロボレーション、得られたアルキルボランと5-プロモ-2-メトキシピリジンの鈴木-宮浦カップリング、アルコールのアルデヒドへの酸化、(Z)-選択的なWittig反応、TBDMS保護基の除去、水酸基のメシル化により調製した。そして、既に合成法を確立している3-アルキルピリジン誘導体とのステップワイズな分子間及び分子内ピリジンN-アルキル化反応により大環状ピリジニウム塩を形成し、これをNaBH_4によって還元することによりピリドン環を組み込んだ生合成中間体類似物の合成ルートを確立した。 今後、この大環状ピリドン誘導体を用いてDiels-Alder反応の反応条件を検討する予定である。
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