研究課題/領域番号 |
13029103
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
高田 十志和 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (40179445)
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研究分担者 |
木原 伸浩 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (30214852)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ヘテロシクロファン / カテナン / ロタキサン / ポリカテナン / 二級アミド / Diels-Alder反応 / オゾン分解 / 環構造変換 |
研究概要 |
ロタキサンやカテナンのようなインターロックト分子はその「機械的結合」に基づく高い自由度に特徴があり、「機械的結合」からなるインターロックトポリマーには、従来のものには見られなかった特性が現れると予測される。本研究はインターロックトポリマーの中でも最も代表的なポリカテナンをターゲットとし、ヘテロシクロファン形成を鍵反応としてこれを合成することを目標に、特にジエンの関与する協奏的環化反応を利用して検討を行った。 2,3-ジメチルブタジエンをスルホレンで保護しラジカル臭素化によってジブロミドとし、これを用いてジエンを環上にもつカテナンの合成を検討した。ジエン構造をそれぞれの環上に有する[2]カテナンの合成を目的に、ジブロミドから誘導された活性エステルと、水素結合によってお互いを認識しあう二級アミド構造を有するビスフェノールとの環化反応を検討したが、カテナンは得られず、単環のヘテロシクロファンが得られた。そこで、このシクロファンを鋳型として第二のヘテロシクロファン形成反応を行い、単官能性[2]カテナンを合成した。このカテナンをジエノフィルとDiels-Alder反応させ、生成する二重結合をオゾン分解したところ、カテナン構造を保ったまま環拡大した[2]カテナンが得られた。そこで、ジエノフィルとしてアセチレン誘導体を用いて同様に反応を行った。アセチレンカルボン酸エステルをジエノフィルとして用いると、Diels-Alder反応は効率良く進行するものの、二重結合の電子密度が低いためオゾン分解がうまく進まなかった。次いで、ジエノフィルとしてアゾジベンゾイル誘導体を用いてDiels-Alder反応を行い、オゾン分解した後ヨウ化サマリウムを用いて炭素-窒素結合の切断を試みた。収率はあまり高くないものの望みの反応が進行し、これら一連の反応がインターロックト構造の変換に有用であることが分かった。
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