研究課題/領域番号 |
13029112
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
林 雄二郎 東京理科大学, 工学部, 助教授 (00198863)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | フラン / ディールズ・アルダー反応 / 高圧 / 四塩化ハフニウム |
研究概要 |
フランのDiels-Alder反応は、その生成物が酸素官能基を有する重要な合成中間体であるにもかかわらず、フランが反応性に乏しいジエンであるため、またレトロDiels-Alder反応が進行しやすいため、困難な反応とされている。これまでにいくつかのルイス酸触媒が反応の活性化剤として報告されているが、限られたジエノフィルに適用可能であり、一般性のある触媒の開発が求められている。今回種々のルイス酸触媒を検討した結果、HfCl_4が優れた反応の活性化剤であることを見い出した。すなわちアクリル酸ベンジル、マレイン酸メチル、フマル酸エチルなどの反応性の高いジエノフィルとフラン、置換フランとのDiels-Alder反応がすみやかに進行し、高いendo選択性で、収率よく付加体を与える。しかし、反応性の低いメタクリル酸の誘導体では収率が低い。一方、水は凍る際に体積が約一割膨張するため、変形しない容器中で水を凍らせれば高い内圧が得られる。我々は変形しない容器中で水を媒体として用い、水が凍る際の体積膨張を利用した高圧(氷化高圧)により、常圧下の反応では困難とされている合成反応の開発を目的として研究を行っている。Diels-Alder反応は高圧による活性化が知られているので、HfCl_4と氷化高圧を合わせ用いるフランのDiles-Alder反応を検討した。先に低収率であったメタクリル酸の誘導体のDiels-Alder反応を詳細に検討したが、HfCl_4が有機溶媒に難溶であるため、圧力効果は観測されたが、収率の向上を実現させることはできなかった。現在、攪拌型氷化高圧装置の開発を行っている。
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