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分子の集合化を利用したサーモクロミズム

研究課題

研究課題/領域番号 13031017
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東京大学

研究代表者

小川 桂一郎  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50114426)

研究分担者 原田 潤  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (00313172)
研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードプロトン互変異性 / サーモクロミズム / 会合 / サリチリデンアニリン
研究概要

プロトン互変異性は,プロトンの移動とともに共役系の組み替えを起こすので,サーモクロミズムやフォトクロミズムの原因となりうる.その代表例の一つがサリチリデンアニリン類であり,約半世紀近くのあいだに多くの研究が行われてきた.その研究から,これまでサリチリデンアニリン類のサーモクロミズムは,主として固体中でのみ起こるとされてきた.しかし,最近,申請者らはサリチリデンアニリン類が溶液中で顕著なサーモクロミズムを示す場合のあることを見いだした.本研究では,この現象の一般性を明らかにするために,一連のサリチリデンアニリン誘導体の飽和炭化水素溶液について,室温から77Kまでの温度範囲で紫外可視吸収スペクトルの測定を行った.その結果,いずれの溶媒中でも,室温ではサリチリデンアニリン類はOH形としてのみ存在し,可視部には吸収を示さないが,イソペンタンないしイソペンタン・メチルシクロヘキサンを溶媒にした場合には,検討を行つたほぼすべてのサリチリデンアニリン類が,低温でNH形に由来する吸収を示し,その強度は温度の低下とともに著しく増大することを見出した.すなわち,サリチリデンアニリン類は固体中だけでなく,溶液中でも一般にサーモクロミズムを示すことが分かつた.さらに,NH形の検出される温度は濃度が大きいほど高いことが分かった.このことから,このサーモクロミズムは,低温で会合体が形成され,そのなかでNH体が安定化されるころによって出現することが分かった.

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Ogawa: "Thermochromism of Salicylideneanilines in Solution : Aggregation-controlled Proton Tautomerization"J.Phys.Clieni.A. 105. 3425-3427 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] J.Harada: "The Ethane Bond Length in 1,2-Diphenylethanes"Structural Chemistry. 12. 243-250 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] J.Harada: "Invisible but Common Motion in Crystals : A Pedal Motion in Stilbenes and Azobenzenes"J.Am.Chem.Soc.. 123. 10884-10888 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 小川桂一郎: "有機結晶のサーモクロミズム"日本結晶学会誌. 43. 27-31 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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