研究課題/領域番号 |
13031041
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高橋 良彰 九州大学, 総合理工学研究院, 助教授 (40188066)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
33,300千円 (直接経費: 33,300千円)
2003年度: 14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2002年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
2001年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | 高分子多成分系 / 流動誘起構造 / ドメインサイズ / 分裂過程 / 合一過程 / サイズ分布 / 合一の加速 / ブロック共重合体 / 流動誘起配向化 / 中性子小角散乱 / 粘弾性コントラスト / 二様分布 / 合一 / 分裂 / 非相溶高分子混合系 / 凝集過程 / 構造観察 / 二元ブロック共重合体 / 配向 / 分散構造の安定化 |
研究概要 |
本研究課題ではせん断場による高分子多成分系の流動誘起構造変化に関して以下の項目について検討を行った。 (1)2元ブロック共重合体ラメラ構造の流動配尚化に対する成分粘度の影響 (2)ポリオレフィン混合系の流動誘起構造変化と結晶化に及ぼす流動の影響 (3)モデル非相溶高分子混台系の流動誘起構造と粘弾性の関係 (1)では2つの系の比較から、濃度揺らぎが同程度であっても、それにともなう粘弾性コントラストに差がある系では構造変化が顎著になること、(2)の非相溶系では、定常状態でも引き伸ばされた構造が安定に存在し、流動の停止により分裂することをすでに報告した。また結晶化に及ぼす流動履歴の影響は、分子量が2-3倍程の成分を10%添加して分子量分布を広げた系を主に検討した。その結果、流動の影響は試料のずり粘度に非ニュートン性の表れるずり速度から現れ、高ずり速度印加後の試料の結晶化度は添加した成分単独の場合と同等になることを見出した。(3)では分裂と凝集過程でえられるドメインサイズにヒステリシスが存在することをまず示した、次にドメインサイズに広い分布を与えた場合の分裂・凝集過程を検討した。重量比7:3の非相溶混含系を異なるずり速度で定常状態にした試料A、Bと、それらを重量比1:1で混合した試料Cを調整し低ずり速度での合一過程のドメインサイズの時間変化を求めた。長時問経過後の平均ドメインサイズはどの系も同じになるが、混合試料Cのドメインサイズの増加は、流動開始後約40分まで他より大きくなった。ドメインサイズのヒストグラム解析から、混合された小さいドメインの減少と共に、通常の合一過程でのドメインサイズ以上のサイズのドメインが増加していき、サイズ分布がいったん広がる、すなわち小さいドメインが大きなドメインに吸い込まれる形での合一がまず進み、初期の合一過程が加速されていると考えられる。
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