研究課題/領域番号 |
13031045
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
川口 正美 三重大学, 工学部, 教授 (30093123)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
34,500千円 (直接経費: 34,500千円)
2003年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
2002年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
2001年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | ヘレ・ショウセル / 強相関ソフトマテリアル / ヴィスコスフィンガリング / 泡のダイナミクス / Saffman-Taylor不安定性 / 修正ダルシー則 / ストルーハル数 / カルマン渦 / ソフトマテリアル / 気泡 / 高分子 / 分岐因子 / カルマン渦流れ / 乱流渦流れ / 時空間構造 / エマルション / クラック状のパターン / カスプ状パターン / せん断速度 / 圧力勾配 / パターン / シア・シニング / シア・シックニング |
研究概要 |
擬似二次元空間であるヘレ・ショウセルを用いて、強相関ソフトマテリアルである高分子溶液、サスペンション、さらにはエマルションのヴィスコスフィンガリングと、高分子溶液中を浮力で上昇する泡のダイナミクスの実験を検討し、以下のことが明らかになった。 1)ヴィスコスフィンガリングで成長するパターンにおいて、最初に分岐が観察される、すなわちSaffman-Taylor不安定性の起こるせん断速度の閾値は、強相関ソフトマテリアルの種類に関係なく、それらのレオロジー挙動が非ニュートン性、例えば高分子溶液ではシア・シニングを、サスペンションではシア・シックニングを、エマルションでは降伏応力をそれぞれ起こし始めるせん断速度とほぼ一致することが分かった。また、フィンガリングパターンの成長速度はダルシー則の粘度を有効粘度に置換えた修正ダルシー則に従うことが分かり、ソフトマテリアルのフィンガリングの基礎方程式が明らかになった。 2)泡表面にHPMCが吸着し、形成されるHPMC吸着層の弾性的性質によって、上昇する泡の運動様式は、単調振動、減衰振動、および直進振動へと変化した。また、ストルーハル数が0.2以下の単調振動する泡の後流にはカルマン渦が、ストルーハル数が0.2以上で上昇する泡の後流にはカルマン渦と異なる渦、乱流渦が観察された。さらに、HMPC濃度が薄い場合には、乱流渦流れをする気泡のサイズを越えると、気泡の形状を定義する円形度が単調振動し、その振動数は振動しながら上昇する軌跡の振動数の2倍であることが明らかになった。この結果は、同じ条件下で水中を上昇する気泡の場合とほぼ一致することが分かった。
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