研究課題/領域番号 |
13031063
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹中 繁織 九州大学, 工学研究院応用化学部門, 助教授 (60188208)
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研究分担者 |
野島 高彦 九州大学, 工学研究院応用化学部門, 助手 (00291930)
中村 成夫 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00264078)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2003年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2002年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2001年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | DNA / 4本鎖 / カリウムセンシングオリゴヌクレオチド(PSO) / カリウムイオン / インターカレータ / テトラキスアクリジニルペプチド(TAP) / テロメラーゼ / テロメアDNA / テロメア / カリウム / FRET / TAMRA / FAM / ナトリウム / Oxytricha / 蛍光 / 水素結合 / センシング材料 / テロメアDNA配列 / Guanine quartet構造 / カリウムインジケーター / 蛍光共鳴エネルギー移動(FRET) / 強相関構造 / Potassium Sensing Oligonucleotide(PSO) / DNAワイヤ / フェロセン化ナフタレンジイミド / β-ジクロデキストリン / 分子スイッチ / ナノサイズ / 擬ポリフェロセンアレイ / 動的制御 / π-スタック |
研究概要 |
DNAは高分子化学の立場から強相関ソフトマテリアルと見なすことができる。これは多数の水素結合、芳香環のII-IIスタッキング、静電相互作用が協同的に働いてその高次構造を制御しているからである。この性質を模倣して新しい材料の創製における研究が大きな成果を挙げている。これに対しDNA合成法の進展からDNAそのものを利用する方法論も考えられる。これまで後者の立場に立ち生化学的に有用な試薬を含む新しい材料について研究してきた。ここではDNAの多様性中での一つの構造であるDNA四本鎖構造形成を利用した新しい試薬の開発を達成した。1)Potassium Sensing Oligonucleotide(PSO)を利用した新規水溶性カリウム検出試薬の開発生体内では種々の金属イオンが重要な働きを担っている。その中でもカリウムイオンは、他のイオンの濃度制御や種々の疾患などに関与しており、水溶液中におけるK^+検出試薬の開発は医療分野においても注目されている。これまでに多くのカリウムイオン検出試薬が開発されているが、水溶性や選択性の低いものばかりであった。今回、我々が開発した新規水溶性カリウムイオン検出試薬(PSO)は、均一な水溶液中で高選択的にカリウムイオンを検出することに成功した。2)新規テロメラーゼ阻害剤: Tetrakis-acridinyl peptide(TAP)の開発とテロ白メアDNAとの相互作用に関する研究染色体末端に存在するテロメアDNAの伸長反応を行う酵素:テロメラーゼが活性になると細胞の老化やガン化が引き起こす。このテロメラーゼはG-richなテロメアDNAが形成するG-quartet構造には結合できないので、このG-quartet構造を安定化させる化合物は、テロメラーゼ阻害剤となりえる。今回我々が開発した化合物: TAPはこのG-qdartet構造を著しく安定化させることを見出し、新規テロメラーゼ阻害剤として期待できる。
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