研究課題/領域番号 |
13035010
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大岡 静衣 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80313097)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2002年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | ポリオウイルス / 運動神経 / ウイルスベクター / 筋萎縮性側索硬化症 / トランスジェニックマウス / ベクター |
研究概要 |
ポリオウイルス(PV)の運動神経向性を利用し、自己複製能を持たない運動神経特異的なPVベクターを開発し、運動神経疾患の一つ筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療に用いることを目的とする。これまでに、PV感受性トランスジェニックマウス(PVR-Tg)とALS疾患モデルマウス(SOD1-Tg)を掛け合わせた、PV感受性ALS疾患モデルマウス(PVR/SOD1-Tg)を作製した。このPVR/SOD1-TgのALS病態発現は、麻痺の発症時期、経過がSOD1-Tgと大差がなかった。運動神経栄養作用を持つHGF (Hepatocyte growth factor)あるいはapoptosis inhibitorであるXIAP (X-linked inhibitor of apoptosis protein)を発現させたALS疾患モデルマウスでは、生存期間が延長することが報告されている。そこで、両遺伝子発現PVベクターをPVR/SOD1-Tgに導入し、運動神経特異的に目的蛋白質を発現させる方針とした。具体的には、PVゲノムの一部を欠失させて外来cDNAを導入し、自己複製能を持たない欠陥干渉ウイルスベクターを作製する。PVは本来のゲノム長よりも長すぎると遺伝子的に不安定になることが知られているため、導入遺伝子長分のウイルスゲノムを欠損させなければならない。そこで、PVが欠陥干渉ウイルス粒子を形成するために最低限必要な条件を明らかにする必要が生じた。in frameな欠失で、最大1.8kbの欠失なら粒子形成可能であることが現在までに明らかになった。また、2.6kbまで欠失させてもウイルスRNA複製は行われるが、パッケージングはされなかった。したがって、パッケージングにはある程度のウイルスゲノム全体長が必要である可能性が考えられ、外来遺伝子を挿入することにより粒子が形成されるようになる可能性がある。
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